クリスマスイブの昨夜、小田原漁港近くにある、素敵なイタリアンレストランでの話。
 
 飾られていたツリーの点滅する小さな光と、キャンドルの揺れる炎が、店内をムーディに柔らかく包んでいた。
 中には愛を語らっているような若いカップルが2組と、上品そうな中年夫婦の4人組が居た。
 
 その中年夫婦グループの中の一人のオヤジが
 「今日はクリスマスイブ、恋人達の世界だ。年寄りは大人しくしてなきゃね」
 そんな謙虚なことを言って居た。
 
 だがしかし、そのオヤジ、3杯目のワインを飲み干した頃から、話し声が急に大きくなり、話も政治家の演説のようになった。
 するとそのオヤジの奥さんが耐えかねたように、そのオヤジのスネを蹴った。
 そこであわてて、その奥さんの口元を見たら「声がデカイ、ストップ!」と動いていた。

 その時周囲を見渡すと、店内の全員が一致結束して、そのオヤジを睨み
 「あんたみたいな人は駅前の居酒屋へ行け!」と心の中で叫んでいるのがわかった。
 
 そのデカイ声のオッサンがボクじゃなきゃ、もっと面白く書けたのに・・・。