ついさっきスーパーマーケットの前を歩いていたら、前方の植え込みに腰掛けていた若者に警官が声をかけた。
 そして若者のバックの中を確認しだした。
 
 事件か? 
 
 平和を愛するボクの正義の心が、久々に熱い炎を吹き上げたので、あわてて近くへ寄って、聴力感度を最高レベルにセットにした。
 
 するとその時
 「ご協力ありがとう御座いました」という警官の声がして、騒動は終了してしまった。
 
 そして警官がこちらへ向かって歩き出した。
 ボクはその警官に視線と態度で合図を送った。
 「小さいけどボクもバック持ってるし、スーパーの前で、怪しくウロウロしてる。だから職務質問してみたらいかがでしょうか」と。

 しかしじっと見つめるボクの視線を警官の方がわざと避け、ボクの存在をまるで無視するかのように、真横を通過して行ってしまった。

 というわけで残念ながら何が起きたのか、確認できなかったのだ。

 その時だ、過ぎ去る警官の背中に向かって
 「ボクのバックの中に爆弾らしき怪しい筒状の物体が入ってるんですが、確認しませんか」
 そんな声をかけたらどうなるかなんて、ふと考えてしまった。

 そういう意味では、やっぱりボクは怪しい人物なのかも。