さっきスーパーで買い物をしていて、たまたまある商品説明が目に止まった。そこには
 <辛くない美味しいラー油です>
と書いてあった。

 その説明を読んだとたん、ボクの頭の中に素朴な疑問がモクモクとわき上がった。
 
 「辛くない辣油」を「辣油」と呼んでいいのか?」
 
 それは甘くない砂糖、炭酸の入っていないコーラ、アンコの乗っていないあんみつのように、それが入っていないことで別な品物になってしまってるんじゃないのか。
 もっと言えば、魔法の使えない魔法使い、優しさのかけらもない女神、お経の読めない坊主、運転免許のない運転手、水が流れていない川のように、その存在に意味が無いんじゃないか。

 そんなことを思いながら帰って来たのだが、何故か今、気になって仕方が無い。さらに意に反して、店が終わったら買いに行こうか、なんて思い始めている。
 あんな単純な広告に心を乱されたなんて、実に情けない。