今朝海岸を散歩していたら突然
「おい閑古堂、わしの前を挨拶もなく通り過ぎるとは、どういう了見じゃ」
という声が、海の方から聞こえてきた。見るとそこには立派なとんびが羽を休めていた。

「これはこれはトンビ様、失礼いたしました」
「うむ。して閑古堂、例の件はどうなっておる」
「ご安心ください、ちゃーんと手は打っておりますぞ。今頃はあの世で・・・」
「閑古堂、そちもワルよのう」
「なんの、トンビ様にはかないませぬ」
「して閑古堂、わかっておろうのう。この件がしゅびよく片付いたおりには、のう」
「分かっておりますとも、あのお春のことでございましょう」
「閑古堂さすがじゃ、わっ はっ はっ」
なんでトンビを見ただけで、こういう展開になったのか、自分でもよくわからない。