何となく育毛剤の広告が目に入ってしまった。そこには
「荒れ地に作物が実らないように、傷んだ頭皮には髪は生えません。肌をきれいに清潔にし、根気強く栄養補給を続ければ、素敵な作物が実るように髪の毛が蘇ってくるのです・・・」。
などと書いてあった。
そうするとボクの現在の頭皮は荒れ地か?。
それとも、花も実も枯れ落ちたプランターのようなものか?。
なんて考えていたら少々浮かない気分になってきた。
気分を元に戻そうと、寿命は短くても、一瞬にパッと咲き、潔く散って行く素敵な花は何だろうと考えた。
「そうだ、そんな花は桜しかない。ボクの髪は桜の花のようなものだったのだ」
と思ったとたん、何となく心が和んで来た。
すると遠くの方から「あなたの髪と違って、桜は来年も咲くでしょ」という冷たい声がした。