昨夜、あるマンションの玄関付近で「何処へ行くっていうの!」という悲壮感漂う叫び声がした。見ると中学生くらいに見えるの女の子が、行く手を阻むように立っている母親だろう女性の脇をすり抜け、外へ出て来る所だった。
 
 そしてマンション前の道路に出てきたその女の子は、バス停の方へ向かって走り出した。
 後を追うように外へ出てきたお母さんは、走り行くその女の子の背中を、悲しそうにじっと見つめていた。

 二人の間に何があったのかはもちろんボクにはわからない。
 もしかしたら受験シーズンと関係があるのかもしれない。
 それとも反抗期の娘と母親の、同性ならではの葛藤が摩擦をうんだのかもしれない。
 いずれにしても思春期の子供との関係は、とっても難しいものなのだ。
 
 我が家も3人の子供達といろんなことがあった。今は笑って話せるが、騒動の最中は、これで親子関係も終わってしまうんじゃないか、なんて真剣に思ったこともある。 
 
 そういうボクだって、中3の時家出し、警察に捜索願いを出された。
 一泊の家出の旅から帰って、話し合いがあり、その後警察署へ行き、掲示板に貼られた自分の写真を指差し「これボクなんですけど、帰って来ましたので」と説明した時の恥ずかしさは、今でもよく覚えている。