小学校6年生になった時、ボクの身長は162センチもあった。だからだろう、担任の先生に「おまえは運動神経も良いし、このまま成長すれば、高校に入る頃には180センチ位になるだろうから、バスケットかバレーでもやったらいいと思うよ」なんて言われたが、結局それ以来身長はほとんど伸びず、168.8センチで成長は終了した。
 しかし、伸びが止まったのは身長だけではなかった。学習意欲や学力までも止まってしまったのだ。
 今考えれば、ボクはただの早熟少年だったというわけだが、親はそうは思わない。だから、学期末の成績表を見るたびに「オマエはヤレば出来る子なんだから、もっと頑張れよ!」なんて、無駄な期待を抱かせ続けたわけだ。
 周囲を見渡すと、ボクと同様にガキの頃の過去の栄光を、50を過ぎても語り続ける人が居る。そんな人の話を聞いていると何故か哀れで、とても悲しい。
 「誰にでも一生の間に一度は輝く時期がある」と、どこかの先生が言っていたが、あんまり早くに光りが当たった人の晩年は、頭頂部だけが輝くという、実に寂しいものなのだ。