毎年、夏間近のこの時期は、ダイエット情報が溢れる。今朝届いた広告メールにも「○○を飲めば、苦しい運動もせずに1週間で脂肪を2キロもカット」なんて書いてあった。
 ちょっと計算すればわかるのだが、1週間で2キロの脂肪をカットするなんて科学的には全く不可能だ。
 2キロの脂肪をカットするには、カロリーは摂取せずに、約14000キロカロリーを消費しなければならないわけで、これを単純に計算すると、8日ほど断食生活をするということになる。ただこれも少し違って、人間の使うエネルギーの50%は糖分で、50%が脂肪だから、脂肪を2キロ減らすには16日間も断食することになる。でも、そんなことをしたら人間は間違いなく死んでしまう。
 しかしこんな話をすると必ず「実際に運動もせずに1週間で2キロやせたという人がいる」といった反論が出て来る。しかしこれは、体内の水分や筋肉などが減っただけで脂肪は全く減ってはいない。
 だからそんな減量分はすぐに元に戻るし、一度飢餓感を覚えた体は、次に入って来る栄養素はすぐに脂肪に変えようとするから、必ずリバウンドし、前よりさらに太りやすい体になってしまうのだ。
 「千里の道も一歩から」。脂肪細胞に愛されるような暮らしを続けて20年、そんなコツコツ蓄えた20キロの脂肪は、1週間や1ヶ月では消えてはくれない。
 最初はちょっとつらいけど、脂肪細胞からの愛を断ち切るような暮らしをしなきゃ、健康なダイエットなんてあり得ない。