寝る前には「明日こそは」、月末には「来月こそは」、そして年末になると「来年こそは」と、密かに呟き続けて55年が経過した。
 怠け者の典型人間であるボクは、カレンダーを見つめながら、常に面倒なことを先送りし続け、とうとうこんな年になってしまった。このままだと棺桶に入ってまでも「来世こそは」なんて叫びそうな気もする。
 そろそろこれまでの人生を少々反省し、何か違ったことを言ってみようと考えた。それで思いついたのが「来年こそは、来年こそはと言わないぞ」という言葉だ。もしそれが現実となったなら「今年はよく頑張った。来年はゆっくり休もう」なんて、年末に言うのだろうか。
 そんなわけの分からないことを考えたのは、今、掃除も、年賀状書きも全てが面倒で、先送りしたい気持ちでいっぱいになっているからだ。
 大掃除なんてしなくても誰も困らないし、ボクからの年賀状が届かなくても、本気で心配してくれるのは数人しかいないはずだ。
 しかし、こんな誰でもがする、当たり前のことまでプレッシャーに感じるようになるなんて、自分で自分が情けない。