大学に入学したばかりの頃。クラブ活動でバス移動していた時、M子が突然ボクの隣りに来て、話しかけてきた。話の内容はもちろん忘れたのだが、バスがちょっと揺れると、無邪気な微笑みを浮かべ、ボクの目をしっかりと見つめながら、腕につかまってきたことは鮮明に覚えている。その時、腕をつかまれるたびにドキッとし、この娘はひょっとして、ボクに気があるんじゃないか、なんて思った。しかし、そんな想いもつかの間に消えた。それは帰りのバスの中ではボクには見向きもせず、同級生の男性の腕にぶらさがりながら楽しそうに笑っていたからだ。こうしてM子は純情な青年男子を次々に惑わせていった。
それから数カ月、新入生の中で一番親しくなったTくんがボクを呼び止めた。そして「M子と付き合い始めたんだけど、毎日辛くて。彼女は本当に僕を好きなんだろうか」といって嘆いた。そんな話をしている時、先輩男性に寄りかかりながら校門を出ようとしているM子が居た。
M子のような甘えん坊でさみしがりや、そしてワガママな女の子に純情青年は弱い。いや純情青年だけではない、純情中年だってこの手の女性にはすこぶる弱いのだ。
そのM子が同級生仲間でも遊び人で有名だったAくんと結婚した。しかし、女性の心を知り尽くしている男と評判だったそんなAくんでさえも、M子の自由奔放さには耐えきれず3年あまりで離婚したという。
一昨年、当時の大学の仲間たちに会った時、数人のオジさんが「M子に会いたいなあ」と、語り合っていた。あれから30数年、M子の魔力は純情青年たちの心の奥に、今だに住み着いていたことを知った。
それから数カ月、新入生の中で一番親しくなったTくんがボクを呼び止めた。そして「M子と付き合い始めたんだけど、毎日辛くて。彼女は本当に僕を好きなんだろうか」といって嘆いた。そんな話をしている時、先輩男性に寄りかかりながら校門を出ようとしているM子が居た。
M子のような甘えん坊でさみしがりや、そしてワガママな女の子に純情青年は弱い。いや純情青年だけではない、純情中年だってこの手の女性にはすこぶる弱いのだ。
そのM子が同級生仲間でも遊び人で有名だったAくんと結婚した。しかし、女性の心を知り尽くしている男と評判だったそんなAくんでさえも、M子の自由奔放さには耐えきれず3年あまりで離婚したという。
一昨年、当時の大学の仲間たちに会った時、数人のオジさんが「M子に会いたいなあ」と、語り合っていた。あれから30数年、M子の魔力は純情青年たちの心の奥に、今だに住み着いていたことを知った。