エアコンの室内機と室外機を繋ぐために壁に穴を開けてスリーブを設けます。
高気密住宅では新築の時にスリーブを開けておかないと気密が保てません。後で変更になって穴を開けると気密処理が不完全になってしまいます。
この様に、エアコンの設置位置は建築前によく考えておく必要があります。
このスリーブの位置にも色々と制限があります。
ここにスリーブを設けることが多いのではないでしょうか。
木造の場合は問題ありませんが、マンションなどのRC構造の建物では、ここは梁になっていることが多く、もう少し下になることが多いです。
配管はスリーブを通して外に出しますので、スリーブの気密処理が必須です。よくエアコンの裏側にスリーブが来るようにして、配管をエアコンで隠してしまう例がありますが、気密処理をする必要があるスリーブがエアコンの裏側になるので、気密処理が難しくなります。
化粧カバーを嫌がる人は多いですが、エアコンの裏側を避けた方がスリーブの気密処理は容易になります。また、この配管カバーの中に電源コードを通せば、電源コードを隠せます。
エアコンを窓の上に設置する場合もあります。
窓の上にエアコンを設置したい場合はここにスリーブを開ければいい様に思いますが、窓の上に配管を通すことになり、化粧カバーをしても外観が目立ってしまいます。なので、ここにスリーブを開けることは少ないと思います。
スリーブの高さにも制限があります。
エアコンを目立たない様にできる限り高い位置に設置すると、スリーブをここに開けることになります。しかし、後でエアコンの設置場所を変更すると、ドレン配管の勾配が取れなくなってしまいます。
エアコンのドレンは重力を使って屋外に排出するためドレン配管には勾配が必要です。
そのため、取り付け場所の自由度を考えるともう少し下に開けておく必要があります。
少し下げれば離れた場所でも設置できます。
また、エアコンは10年程度で交換するので、交換したエアコンのサイズが違うかもしれません。
その時に問題なく取り付けるためにもある程度余裕が必要です。