牡牛座の満月の日。
蠍座の太陽の光を受けて煌めく満月がじんわりと姿を消した瞬間から、
私たちは神戸に向かって車を走らせていた。
あと数日で57回目の誕生日…
そういえば、昨年の56歳の誕生日は沖縄にいた。
一緒にいたナチュラルビルド仲間に誕生日を祝ってもらっていたなぁ…。
真っ黒に日焼けしていた一年前。
あの時から確実に私の魂が方向を決めてくれた。
自然×家族のような仲間=笑いあえる家。
それらが集まると【ムラ】となる。
このビジョンが、昨年の秋から、明確化し始めた。
沖縄から大きく動いた魂の声。
その後、その声に従い、
ハラを決めて住み慣れた奈良(都会)を離れる覚悟をしたのが昨年の今頃だった。
住み慣れた大好きな奈良の家を出て、
ネットでたまたま見かけた西土佐の今の家。
1年前、今の家を見学したとき、
私は
『ここで動くと何かが変わる!』
と直感した。
正直、関西以外の場所で住んだことがなかった私。
本当は心細かった。怖かった。
でも、愛する人と一緒ならば、テント一つで暮らせるほどの
知らなかった私の力を知ってしまったからこそ、
その自分の力を信頼して移住を決めた。
その帰りに見たあの夕日の美しさは、
いまでも忘れられない。
移住を決めてから、仲間たちが色んなところで、
送り出してくれた。
奈良を去る前の日、
愛している明日香村にしばしの別れの挨拶をしに行ったとき
思いがけず、打ち上げ花火に見送られることとなった。
涙が止まらなかった。
愛する奈良から離れることの切なさと
魂に寄り添う覚悟に打ち震える躍動の涙。
高知にいくと、慣れない高知の山間部の寒さを体験した。
自然の中で暮らすということの厳しい現実をしっかりと味わいつつも、
ナチュラルビルド仲間たちと集まるため、3月にまた沖縄へ旅にでた。
仲間はいつでも集まれる。
日本中どこにいても。
再び高知に戻り、西土佐の美しい春の満喫した日々。
穏やかで、平和な日常。
そして、また旅。
旅を終えて帰ると、
日々のムラでの日常もある。
私たちって、実は2人でただ旅をしているだけじゃない。
旅先で【暮らす】のです。
そこで一緒に暮らした人たちと繋がると
それが自然と、家族のような仲間になっていく。