キャサリン妃ががん治療をされていることを公表されてから、先日、初めてとなる公務のご様子が報道された。




「体調が良い日もあれば悪い日もある」

「まだ危機を脱していないことは知っている」




お立場やご公務に対する責任感、そして、何より国民の皆さんへの思いも深いので、体調を充分考慮された上での復帰だったのだろう。




Yahoo!ニュースのコメントには、よくがん経験者のことばも見受けられ、参考にすることも多々あったため、今回も少しだけ読んでみた。

その中に、がんサバイバー5年目という方のご意見があった。




病気前の日常を取り戻すのは無理です。その時その時の状態で、今できることをやっていくしかないです。元にはもどれないし戻らない方がいいと思います。負担がひどいです。彼女の人生なので責任を果たせと強いることはやめて欲しい。






自分自身はもちろん、周囲の人も「がんになる前の自分」に戻ることを願いがちに思う。

周囲の人から、他のがん治療中の人、治療を終えた後の人の例を語られると、なかなか切ない時がある。

仕事しながら抗がん剤治療をしてるけど元気だ、あの人もがん経験者だけど元通りだ、などなど。励ましであるのは重々承知なのだが、弱音を吐くつもりはなくても、益々言葉を深く深く腹へと沈める。






「今できることをやっていく」。

そのためには、日々自分の体の声を聞くこと。がん前だってやっていたけれど、それを継続していく。「情けない」「怠け者」

そんな自分に向ける厳しい言葉を振り切って、その時の「いい加減」で生きていく。

仕事をしていないからできることだと言われることも分かっているが、出来るんだから罪悪感を横に置いておいて、そうしておこうと開き直る(笑)







「元には戻らない方がいい」。

これは私もそう思うし、元に戻ろうとして時に暴走しがちな自分にかける言葉でもある。

むしろ、がん前より元気になろうとさえしている自分がいる(笑)ジム通いもそうかもしれないが、体力と筋力をつけるのは万が一の再発に備えてだ。結果、がん以前より健康的なら「儲けもの」程度にしておかないと。

マドモアゼル・愛さんが、


「元気になったからといって、がんになる前の生活には戻ってはいけない」


と話されていたのを聞いて、腑に落ちたものだ。







キャサリン妃(全てのがんサバイバー)の思いと行動が、無理のないバランスであり続けられますように。

見守ることしかできない周囲の人々の、深い理解が得られますように。

同じがんサバイバーの人々が焦りませんように。それぞれの歩幅で生きていくことを、許し許されますように。









ジム通いの相棒の一枚。将棋棋士、永瀬九段と同じタオル🥰