月初めに実家に帰省した際、母から4月頃から味覚があまりないと聞かされた。

しょっぱい!甘い!は感じるが、旨みというのがないらしい。

元々母は濃い醤油味が好みなのだが、その日にお店で一緒に食べたうどんのお汁が私には濃いめの味付けだった。母は、


「美味しい!」


と食べていて、母好みの濃い醤油味だからなぁと思った。出汁も効いていたので、私も美味しかったが。

その後、車に乗った時に味覚障がいの話を聞いたのだが、母が


「私が美味しい(味がした)って感じたから、しょっぱめだったんじゃない?」


と言われ、


「確かに濃いめだったから、お母さん好みだなと思ったよ」


と答えた。





高齢になると、味覚や嗅覚が衰えてくる、鈍くなるとは聞いたことがあったが、母の場合はそれとはまた違うのかもしれない。

やっぱり、私のがんのせいだよなぁ…。




入院前日から退院後数日間、両親が我が家に泊まり込んでくれた。夫が単身赴任で週末しかいないこともあったので、両親のおかげで次男猫の心配なく入院生活を送ることができた。

父は適応力が高いというかどこに行っても自分を貫き通せる人だが、母は表面的なコミュニケーションは取れるが、内実は人に全く合わせられない性格(笑)私と似ている。オンオフが激しいのだ。



夫と両親が私抜きで自宅で過ごすことを考えた時、正直、頭が痛かった。夫は自分ではめちゃくちゃ社会性があると思っているが、実際は相当空気が読めない。両親と合わない訳ではないが、気の遣い方が真逆なのだ。4人でいると、私は当然調整役になっていた(つもり)のだが。




しかし、私はそういうことは忘れて入院生活をエンジョイ?することにした。

上げ膳据え膳、読書し放題、AbemaTV見放題、主治医や看護師さんは日々気遣ってくれる生活…パラダイス!




退院後数日してから両親は自宅へと戻ったが、ホッとしたのも束の間で、今度は抗がん剤治療の度に母だけまた我が家へきてくれた。抗がん剤治療6回のうち、雪が降るまでの4回までは通ってくれた。

高速バスで片道3時間、私だって疲れたのに後期高齢者の母にとってはどれだけしんどかったことか。




寒さも緩み、春になって、その疲れがどーっと出たのかもしれない。

申し訳ないなと、思う。




いつだったか、洗面所に睡眠導入剤を見つけた。

両親とも睡眠導入剤をケースバイケースで服用しているが、私の化粧品カゴにあったので、おそらく母のものだろう。

見つけた時は、やはり眠れない夜もあったのだろうと思った。




母は、通院している病院で亜鉛を処方してもらったらしい。母の味覚障がいがいつ治るとも分からないが、とりあえず、私自身が再発などしないことが1番なのよね〜。







あ、暑い🥵冬の猫はありがたいが、夏の猫は厳しいな(笑)