世の中には力強い、洗練された、心を打つことばが沢山あるなぁと思う。

そういう言葉を紡ぐことが出来る人に、とても憧れる。

自分にはそのような言葉を無から生み出すことは出来ないので、渇望しているかのように集めるのが好きだ。




将棋情報とほっこり動物を見たいが為にXを始めたが、思いの外、素敵な言葉を見つけることができる。勝手なイメージで、SNSに溢れる言葉はネガティブな印象が強かったのだ。



今週は月一の定期検診がある。

数日前から憂鬱で検査結果に怯えていたが、今月はかなり平常心を保てている。慣れ、なのだろうか。慣れつつも少しは覚悟は持っておきたいので、このポストを改めて読んでみた👇



https://x.com/yaccijp/status/1681409212117819392?s=46&t=NORFaRgm4Ijh6qYteDF8Ww



23年前に放送された「新婚さんいらっしゃい」に出演された、あるご夫婦の物語。



中井さん夫妻。奥さんの真世さんは中国、ハルビン出身。

結婚後は一人娘にも恵まれてとても幸せな結婚生活を送っていたが、ある日、真世さんは体調を崩して病院に行ってみると、肝臓の約半分が真っ黒という、とても深刻なガンが見つかり即入院となった。


同時に、医師からは「余命半年の宣告」を受けた。その瞬間、一夫さんは泣き崩れたけれど、真世さんは全く取り乱すことなく、また、涙一滴も流すことなく「わかりました」と医師に返答したそう。


でも、どうして、そんな応対ができたのか?不思議に思った桂文枝さんが尋ねると、


「現実は、現実だから。私が泣いたら、周りの人はどう対応すればいいのかわからなくなると思ったから。」


「一度きりの人生だから、泣いても笑っても同じだったら、残った時間を笑って過ごそうと思ったので。」


と答えたそうだ。

この出演の19日後に永眠され、享年32歳だった。



「あのね、人生いろんな事はありますけれども、明るくて元気で、たくましく生きましょうね。

泣いても笑っても同じだったら、辛いことを笑い飛ばして生きましょう。」



という言葉を、娘さんに遺されたそうだ。




突然余命宣告をされ、静かに死を受け入れられるなんて、私には出来ない。もちろん真世さんの心の奥深いところ、1人の時間にどのように過ごされていたかは分からないが。



このポストを読んで、長女猫と長男猫の違いを思った。

長女猫は一時期体調を崩して死を覚悟したのだが、持ち直してそれから2年後に静かに息を引き取った。

長男猫はある日突然体調を崩し、4日後に亡くなった。いよいよという時に私に抱かれながは、目をカッと見開き、口を開き、前足で空中を掻きながら、苦しくてオシッコを大量にして息絶えた。

長女猫は18歳、長男猫は14歳だった。



年齢もあるけれど、長女猫のラスト2年間は私にとって大切な時間だった。長女猫にとっては苦しい2年間だったかもしれないが、私が看取る準備と覚悟に必要な時間だったと思う。

長男猫は突然過ぎたので、かなり引きずっている。先日、長女猫が数年ぶりに夢に出てきたのだが、


「ねぇ!たまには私のことも思い出してよね!」


と言ってるのかと思った(笑)

1日だって忘れている訳はないのだが、待受は長男猫だし、感傷的になって昇華できない感情があるのはやはり長男猫を思う時だ。



自分のことに置き換えてみると、幸いなことに今はこうして日常生活を送れている。

もし、あの時余命を告げられていたら、どんな自分であったのかを想像することも出来ない。

これから何年生きられるのかは分からないが、長女猫の時のように準備と覚悟の時間を与えられたと思っている。



限りある命を実感して、私はより幸せを感じている。






極度の人間恐怖症だった長男猫を、やっと抱っこできた時。まだ2歳にならない頃かなぁ。