母が帰った後。残った次男猫と私。




抗がん剤治療の度に、高速バスに3時間、駅からはタクシーに乗り換えて、母が来てくれていた。

75歳の母にとっては、同じ姿勢でいることだけでも辛かっただろう。



でも、それも今回まで。

東北は雪の季節だ。



母が来ると飛んで出迎えて、私そっちのけでベッタリだった次男猫😻

私も寂しいが、母も次男猫と別れ難い様子だった。



こんなに母と話したり、一緒に過ごせたのは、がんになったからこそ、持てた時間。

決して母娘関係が良かったとは言えなかっただけに、貴重な時間だった。

母が帰る朝はじんわり涙が出て、帰った後はボロボロと1人泣いてしまった。

やはり、ちょっと心細いのだろうか。



私は、人の役に立つこともできなかったし、仕事もまともに務まらない社会人失格という自覚がある。

それでも、次男猫の母として、娘として、夫のパートナーとして、生きたい。

まだまだ生きて、共に時間を過ごしたいと、強く思う。





母が履いていたスリッパ。なんだか寂しい。