メルカリで、大人買い👆

「あっしたは退院、ルンルンルン🎶」
なんて気分で、夕食後の歯磨きをしていた。
その前に主治医の回診は終わっていたので、退院後の生活に胸はワクワクしていた。具合が良くなれば良くなるほど、入院生活に我慢ならなくなる(笑)
初めは、上げ膳据え膳だけでもありがたいなぁなんて、思っていたんだけど。
術後はそれどころじゃなく、日々やってくる痛みやらに向き合っていた。


歯磨きしていてもニヤニヤが止まらない…そんな時に、

「あ、歯磨き中でしたか。失礼しました」
と、主治医が病室のドアから姿を現した。
おそらく、目ん玉がまん丸になっていたであろう。ごくりと飲んじゃわなくて良かった💦

「すみませんね、こんな時に。実は今見たら、検査結果がもう出ていたんですよ。1週間後になるかと思っていたんですが。急で申し訳ありませんが、明日、ご家族の方と一緒に説明させていただけますか?」
とのこと😱

えっ、え〜〜〜っ!検査結果って、切除したリンパ節にがん細胞さんがいらっしゃるか、いないか、っていう天下分け目の検査結果のことですよね?!

こ、心の準備が〜🥶
天国から地獄とは、このことだ。
それからは、ため息と脇汗が止まらない。同室の隣の人は、不思議に思っていたかもしれない。ため息が噛み殺すことができない。声を出して息を吐かなければ、窒息してしまいそう。
もう、検査結果は出ているのだ。
何を思い悩んでも、全くの無意味なことは分かっている。
わかっているけど、暴走した心は止まらない。

通話可能な場所へと移動して、両親がいる自宅に電話をかけた。
一通り話を伝えると、一気に父の声にも緊張が走ったのが分かる。

「夫にも伝えておいてね〜」
と、バスで移動中の夫への伝言を頼んだ。LINEを送る気力もない…

結局、眠れたのは2時間くらいだったか。
後日聞いた話では、やはり天国から地獄のような空気だったそう。とはいえ、3人ともよく眠れたらしいが(笑)
弟は、一睡もできなかったという。
おおっ、弟よ!


そんなこんなで眠れぬ夜をひたすら耐えていたが、もし、「リンパ節にがん細胞あり」と出た時の保険を掛けたくなった。
そうだ!
読んでみたかった『ハチミツとクローバー』を買おうっ!
早速メルカリで購入して、少し落ち着いた。

読みたいものを読み、心が元気になるもの、体を楽にするもの(負担のない下着とか)は、すぐ購入することにしていた。
迷っている時間はないのだ。
人生、やっぱ短いかも🤔なのだ。


結果は、がん細胞様はいらっしゃらなかった。
たまたまそういう結果ではあったけど、「いらっしゃる」結果も当然あったわけで。
手放しで喜ぶ気持ちはなく、たまたま、偶然と捉えて、運というのか、神の采配みたいなものに静かに従う…みたいな気持ちだった。


『ハチクロ』は、最近読み終えた。
若い人達の話と思って、興味はあってもなかなか手が出なかった。
でも、今の年代だから読んで面白いことがある。
読んでよかった。