明けて翌朝はくもり。よって日の出は拝めず・・・
<南小国の朝>
気を取り直して朝風呂へ。
<内風呂>
お湯にゆったり浸かっていると、体中の細胞が目覚めていくよう・・・
湯上り後はコーヒーをいただきます。この一杯もうまい♪
<至福の一杯>
朝のコーヒータイム、キャンプでの楽しみのひとつです。
朝ごはんは前夜のパエリアの残り(フライパンで蒸し焼きにして温めた)とサラダ、インスタントのオニオンスープ。
<朝ごはん整いました>
撤収のことを考え朝はいつもお手軽メニューですが、お外効果で何食べてもおいしいです。(笑)
一休みしてから撤収開始。午前10時半頃チェックアウトで管理棟に行くと、スタッフさんが慌てた様子で出て来られ「大丈夫でしたか?!」と。何事かと思ったら地震があったとか。屋外だったからか全く気付かなかった。
こちらは先の豊後水道地震(4月17日発生)でも揺れたそうで、最近地震が多いだけに心配。お互いに「お気を付けください」と言って、「蔵迫温泉さくら」さんを後にしました。
<ありがとう、サイト!>
時間に余裕があるので、小国から日田を経由し一般道で帰ります。
県道40号線に出て小国方面に車を走らせていると、満願寺温泉に入ったところで気になる建物を発見。しかし駐車できるスペースが見当たらず、そのまま通過しようとしたら向こうから対向車が。すれ違うことができない狭い道路ゆえ車をバックさせると―
<満願寺温泉の県道40号線(横断歩道の白線が3本!)>
なんということでしょう。都合がいいことに観光用駐車場に着いてしまった。
<満願寺駐車場>
これも神さま(後で考えると仏さまか)のお計らい。
ちょっと観光していくことにしました。
良質なお湯と豊かな自然に恵まれた満願寺温泉、町を流れる志津川にはオキチモズクが自生します。
<オキチモズク発生地の碑>
<志津川(川底に見える赤いのがオキチモズクか?)>
オキチモズクはチスジノリ科オキチモズク属に属する淡水産紅藻の一種。国内でもここ南小国町の他長崎県、愛媛県等数カ所にしか自生しない希少なもので、国の天然記念物に指定されています。
さてわたしが気になった建物、以前両神社で見た楼門に似ているなぁと思ったのですが、訪ねてみたらお寺でした。(よく見ると鐘がある)
<立護山満願寺>
立護山満願寺は文永11年(1274年)、鎌倉幕府の執権・北条時頼の弟・北条時定が敵国(蒙古)降伏を祈願する勅願を得て建立、亀山天皇の第二皇子経杲(けいこう)大僧正を開基とするお寺です。当時南小国町の歴史・文化の中心地で、満願寺温泉の由来になったとか。
<山門の彫刻>
まさかここで北条氏の名を見るとは思わなかったのですが、小国郷は承久3年(1221年)承久の乱により、公家の葉室氏から北条氏の所領となったとか。
その後蒙古襲来に備えるため、九州中部の支配強化のため北条時定は、弟の定宗、嫡子の随時(ゆきとき)とともに小国郷に下向。九州のほぼ中央に位置するこの地は、北条氏にとって阿蘇氏をはじめ、九州全土に睨みをきかせるという意味で重要な場所だったそうです。
<満願寺境内>
苔むした境内にひっそりと佇む本堂。御本尊は毘沙門天王。九州三十三観音霊場第16番札所でもあるとのことで、しっかりお参りさせていただきました。
境内の奥には美しい庭園が。
<満願寺庭園(県指定名勝および史跡)>
寺伝によると鎌倉初期、梶原某が阿蘇家に巻狩の様式を習得に来ての帰途築いたものという。正面に心字池を掘り池辺を自然石でたたみ、所々に石を立て中央に石橋を渡す―なんとも趣のある庭園です。植え込みはつつじだそうで、花が咲いたらさぞかしきれいでしょうね。
<宝塔>
心ゆくまでお参りし、「もう思い残すことはない!」と思ったんだけど・・・
駐車場の看板で見たアレがどうしても気になる!
<「日本一恥ずかしい露天風呂?」(駐車場観光案内板より)>
というわけで満願寺から川沿いを歩いて行くと、共同浴場の前に
<満願寺温泉共同浴場>
露天風呂らしきものが。
<日本一恥ずかしい露天風呂>
川の中に湧く湯をコンクリートで囲んだだけの共同浴場。道路から丸見えで、確かにこれは恥ずかしい!
その近くに、なんともレトロな建物があったので文化財かと思ったら
<レトロな建物>
なんと、現役のお宿!
<誰でもウェルカム!な「民泊バックパッカーズ山肴」さん>
前回何気に通り過ぎてしまったけど、いや~満願寺温泉いいところですね。
温泉はトロトロの極上湯とのことなので、いつか入ってみたいです。
絶景と温泉と観光まで楽しめて、最高の南小国キャンプでした。
・蔵迫温泉さくら:熊本県阿蘇郡南小国町満願寺2849-1 HP
・満願寺:熊本県阿蘇郡南小国町満願寺2292
おまけ
立護山満願寺を訪ねた夜、観音さま(正確には観音像)の夢を見ました。右手に水瓶を持ち、左手は下に、すらりとたおやかなお姿の観音さま。
「果たしてそんな観音像が実在するのか?」試しにググってみたら、
<「e国宝」さまからお借りしました>
「銅造観音菩薩立像(法隆寺献納) 東京国立博物館像」
本当にあった!
わたしはその日出会ったことがそのまま夢に出やすい単純な性質なので、観音さまが出て来られたのもおそらく、満願寺が九州三十三観音霊場の札所とあって「どんな観音さまが祀られているのかなぁ?」と思ったからでしょう。
後で調べたのですが「九州三十三観音霊場」(「九州西国三十三カ所観音霊場とは別)に祀られるのは全てぼけ封じ聖観音さまだそうです。(ありがたや・・・)