10月22日(日)、好天に誘われ英彦山(ひこさん)に出かけました。
<秋晴れ!>
まずは高住神社へ。
<高住神社>
英彦山北岳麓に鎮座する高住神社。豊前・豊後国の守護神とされる豊日別命を祀り、日本八大天狗の英彦山豊前坊の住まう社としても知られる古社です。
鳥居から御社殿へと伸びる長い石段、
<石の鳥居>
<高住神社の石段>
辺りは小高い木々がそそり立ち―
<杉木立と豊かな原生林>
そこに漂うしん・・・!とした空気がわたしは大好きなのですが、この日はちょっと違っていました。境内に響く男性の声・・・誰かと話しているのではなく、一人で延々としゃべっている様子。
一瞬怪しいヤカラか?と思ったのですが、どうやらユーチューバーさんのようで。
日曜の午前11時ということで他にも参拝者の方がいらしたのですが、皆さんその男性を避けて通ります。わたしも足早に通り過ぎたかったのですが、参道を右に左に、さらには突然しゃがみ込んだりで(カメラワーク?)全く動きが読めない。 そのうえ他人が画面に入るのを嫌ってか、わたしが進もうとすると歩を早める次第で。思うように進めないもどかしさ。
長い参道を歩くこともお参りするための大切な過程のひとつと思っているのに、この程度で気持ちが乱れるなんて、わたしもまだまだですね。
男性が御神木を撮っている隙を狙って 間にすり抜け、
<御神木の天狗杉>
<天を突くように伸びる幹>
御社殿へ。
<高住神社社殿(画像に移る人物は相方です)>
残念な日に来ちゃったのかな?と思ったのですが、豊前坊さまのご神気は少しも損なわれることはなく。清々しくも凛とした空気に、気持ちも自然と解けていき―
<豊前坊の扁額>
二拝二拍手一拝。
いつもと同じように、心穏やかにお参りすることができました。
参拝後、龍神さまのお水をいただこうと思ったのですが、
<豊前坊龍神>
このところ晴天続きで水枯れ中とのこと。
そういえば、入口にある獅子の口も水が出ていませんでした。
<獅子の口>
こうなると雨が降らないのも深刻ですね。
これまで何度も訪ねている高住神社ですが、階段下の狛犬さん。阿の方はちゃんと正面を向いているのに
<階段下の狛犬(阿)>
吽の方はそっぽを向いているのに気付きまして。なんでだろう???
<階段下の狛犬(吽)>
外に睨みを利かせているのかな?(ちなみに建立年代は不明とのこと)
すったもんだはあったものの無事高住神社にお参りし、英彦山神宮へ。この日は別所駐車場に車を止め歩きます。
<別所駐車場>
どこからともなく聞こえる野鳥の声、
可憐な山野草に心癒される・・・
<イブキトラノオ>
<ホトトギス>
みやげもの店の前まで来たらいつものルート。
<みやげもの店>
石の鳥居をくぐろうとしたところで、初老の男性に声を掛けられました。
<石の鳥居>
地元のボランティアの方でしょうか。「今日は奉幣殿の上にある下津宮でお経があげられていましてね。12時過ぎまでなので、よろしかったらそちらを先にお参りするといいですよ。」と教えてくださいました。これはまたとない機会。 お礼を申し上げ、参道を進みました。
<英彦山神宮の参道>
まだまだ日中は暑い九州地方ですが、早くも参道の木々は色づき始め。
<参道のモミジ>
<色づくケヤキと宝篋印塔>
【宝篋印塔】
経文を収める塔。熊本県玉名出身の天台高僧・豪潮(ごうちょう)によって文化14年(1817年)建てられたもので高さ8m。明治の廃仏毀釈を受け大分県日田咸宜園(かんぎえん)の画僧・平野五岳(ひらのごがく)が「献灯」の文字を刻んで燈籠に改変、破壊を免れた。
深まりゆく秋を感じながら、石段を上り
<修験道の面影が残る石段>
奉幣殿へ。
<奉幣殿>
まだ時間に余裕があったので、先にこちらをお参りすることに。
<英彦山神宮の扁額と大鈴>
お祀りするのは天照大御神の御子・天忍穂耳命。日の子のお山(ひこさん)だけに、できれば晴天の日に参拝したい。
二拝二拍手一拝。
このような秋晴れの下、お参りする機会をいただけたことに感謝です。
奉幣殿から下津宮へ。
<下津宮>
須佐之男命、神武天皇、大国主命を祀るお社ですが、確かにお経を唱える声がする。
<神社にお坊さん?>
神社にお経とは不思議な感じがしますが、これも修験の山・英彦山ならではのこと。
御昇殿させていただいた後、奉幣殿の大屋根とその向こうに広がる景色を眺めながらお山に響くお経の声にしばし耳を傾けました。
その後山入りする山伏も飲んだという天之水分神さまの霊水をいただいて下山。
<天之水分神(龍神)の霊水>
「道の駅観遊舎ひこさん」でお昼をいただいて帰りました。
<道の駅観遊舎ひこさん>
<道の駅内にある「宗家」の石焼ビビンバ>
最初はどうなることかと思いましたが、英彦山の自然に癒され、修験のお山の雰囲気も味わえ、結果素敵な参拝となりました。日の子の神さまに感謝です。