温泉街から山上川を渡り龍泉寺へ。
<真言宗醍醐派大本山 大峯山龍泉寺>
大峯山修験道の霊場である龍泉寺、門をくぐるとすぐ右手に峯入りの際身を清める水行場がありました。
<大峯山第一水行場>
龍泉寺を訪ねたのは、大峯山寺護持院(大峯山寺の維持管理をするお寺)のひとつだから。
標高1719.5m、山上ヶ岳山頂に鎮座する大峯修験道の根本道場・大峯山寺。
蔵王権現を祀る本堂は、山頂の木造建築としては日本最大級のものだという―
女人禁制で参拝することは叶わないので・・・ いや、女人禁制でなくてもヘッピリ腰のわたしには無理だろうな。^^;
せめて麓から大峯山寺を拝み、少しでも修験道の空気を感じてみたいと思ったのです。
<水行場の役行者像>
龍泉寺の歴史は1300年前、修験道の開祖・役行者が大峯修行をしていた頃にまで遡ります。なんでも役行者がこの洞川に降り立ったとき、岩場からこんこんと湧き出る泉にただならぬ霊気を感じ、そのほとりに小堂を建て八大龍王尊を祀ったのが始まりだとか。
その泉を龍の口、この地を龍神の住む泉から龍泉寺と名付けたのだそうです。
そこでわたし達も龍の口で身を清め(手水)、
<龍の口>
八大竜王堂でお参りしてから、
<八大龍王堂>
本堂にお参りしました。
<本堂>
本堂には御本尊・弥勒菩薩をはじめ、役行者、弘法大師、修験道中興の祖・理減大師、不動明王が祀られています。
今でも全国から大峯へ修行に来る行者たちを迎えているという現役の霊場とあって、これまで訪ねたお寺とはどこか違う、独特な雰囲気を感じました。
翌日天河大辨財天社にお参りすることを考え、弁天堂にお参りしてから龍泉寺を後に、
<龍泉寺全景(水の中、手前に建つのが弁天堂)>
次に、お宿の方イチオシの面不動(めんふどう)鍾乳洞を訪ねました。
<面不動鍾乳洞>
面不動鍾乳洞の入口は小高いところにあり、モノレールで行くこともできるのですが、
<面不動モノレール>
丸太型のかわいらしい見た目とは裏腹に、急斜面を進むとあってかなりスリリング
乗り物好きなかねしもさすがに気後れし、結果徒歩で登ることに。
吉野山を歩いた後だけに結構足にきましたが、苦労した分そこから見る眺めは
<面不動鍾乳洞入口から見た洞川の町並み>
絶景・・・
なんかこの景色見られただけでもう満足・・・
「・・・って、いやいや!せっかくだから鍾乳洞見なきゃ」
気を取り直して、いざ鍾乳洞に潜入。
入口で入洞料400円を払い、奥へと進みます。
<面不動鍾乳洞入口>
入口を固める鉄骨に少々ビビりましたが、ゆっくり地下に下りていくと・・・
<鍾乳洞>
様々な形をした鍾乳石が色とりどりのライトに照らされ、なんとも幻想的。
<ちりめん天井>
鍾乳石にはそれぞれ名前が付けられているのですが、「権現の窟」「行者窟」等
<行者窟>
修験道にちなんだ名前が見られるのも大峯山のお膝元・洞川ならではだな、と思いました。
それにしても、思った以上に広い洞窟です。
だんだん体が冷えてきて、外の空気が恋しくなってきた・・・
やっぱり洞窟探検は夏がいいかも・・・。(笑)
外に出た後、もう1度あの大パノラマを見ようと再び展望台に立ってみました。
先ほどは気付かなかったのですが「大峯奥駈道」案内図があります。
<「大峯奥駈道」案内図>
「洞川の町並みの向こう、山の間から見えてるあの稜線が奥駈道?!」
<大峯奥駈道遠望>
生憎の空模様でしたが、大峯奥駈道は雲に隠れることなく、くっきりと見えています。
そのことに2人とも大感激!
「あの稜線が吉野山に、そして熊野本宮へとつながっているのか・・・」
この日、大峯修験道を最も感じた瞬間でした。
・龍泉寺:奈良県吉野郡天川村洞川494 HP
・面不動鍾乳洞:奈良県吉野郡天川村洞川673-89※モノレールは片道300円、往復500円