古典技法額縁の作り方見本を作る ボーロ塗り、そして愛は必要なのか問題
引き続きAtelier LAPIS の展覧会に向けて制作中の「古典技法額縁の作り方見本」額縁、その制作風景をご覧ください。
1回目「木地に下ニカワ、ボローニャ石膏塗り磨き」
2回目「模様下描き、パスティリア」
本日3回目は箔準備の「ボーロ塗り」です。
古典技法(いわゆるヨーロッパの中世以来伝統的な絵画・額縁制作技法)では、
箔を貼る下地としてボーロを塗ります。このボーロ下地が無いと「水押し」と呼ばれる技法での箔貼りができませんので大変重要、かつ特徴的な工程です。
ボーロは主に赤・黒・黄色3色。
見本ですので3色のご紹介をしてから必要部分に赤と黒を塗り分けます。
▲まず黒。深くてかっこいい黒です。
・・・敷いた新聞「女性には、やはり愛が必要なのか?」が気になる。もちろん必要です。愛が必要なのは全生物当然でございましょう。
▲つづいて黄色。
「若くキレイでありたい女性は、愛が必要であるはずだ。」
・・・年齢相応でいたい女性も老人も、男性でも子供でも愛は必要。
▲そして赤です。
下に敷いた新聞記事はもう見ないことに。
今回は赤ボーロに金箔、黒ボーロには銀箔を貼る予定です。これぞ「ザ・古典技法」でございます。
ボーロとはいわば粘土。これをニカワ液で溶いて塗ります。
ボーロが乾いた後、水を塗って箔を置くと溶けだしたニカワが糊になり箔を接着し、さらにメノウ棒(貴石のメノウ)で磨くことでより圧着する、と言う原理のようです。
▲ボーロ作業終わりました。
このボーロの色は顔料とも違う深みがあって、とても不思議に魅力的なのです。箔を貼らなくても美しい、と思っています。
「愛をください wowwow 愛をください zoo・・・」この歌詞が頭から離れなくなりました!