四苦八苦 | 古典技法額縁制作修復 KANESEI

四苦八苦

 

毎日毎日暑い中、何をしているのか。

 

三度の食事をして、なんならオヤツも食べて、出稼ぎに行ったり(修復の仕事や教室など)自宅の作業部屋で何かを作ったり直したり。

 

自分も家族も健康で、衣食住そろって、これは幸せとしか言いようがない状況です。

テレビでオリンピックを観て、戦いと勝利の疑似体験をさせてもらって、ワクワクドキドキも十分にある。

 

だけどなぁ。

なんだか。

いまわたしが求めているのは穏やかなちいさな日々ではなくて、挑戦の疑似体験でもなくて、「非日常を経験すること」なのです、きっと。

 

飛行機のチケットや滞在先を決めて、現地情報を集めたり準備をあれこれ始めることから「服は何を持って行くか」 「あの教会を訪れる最短ルートはどれか」 「これは持って行くか現地調達か」 「あの人へのお土産は何が良いか」 など小さな幸せな悩みをたくさん抱えたい。

 

そして緊張と楽しみの、心からのワクワクドキドキを経験したいのです。

イタリアに行きたのです。

 

今現在イタリアにお住まいの日本の方々のブログなどを読んでいますと、帰りたいのに帰れない、日本の家族の緊急事態で、小さな子供をイタリアに残してひとりで一時帰国、なんてことも書かれています。

 

行きたいのに行けない。

帰りたいのに帰れない。

どちらが辛いかと言えば当然ながら帰りたいのに帰れない、でしょう。

 

 

・・・そうしてまた振出しに戻る。「必要以上の行動ができない」からウダウダしているなんて、お気楽能天気にも程がある。分かっている。

そして、本当に本心から行きたいなら無理をすれば行けない訳では無い、という事実。実際に行っている人もいるのだから。

だけど。

いやはや。

どうにもこうにもままならぬ。

 

そんなことを考えて、自分を説得するのに四苦八苦する8月のはじめです。