「宗谷」に乗り込んだ第1次南極観測隊。隊員数は50人を超え、越冬中昭和基地に残る犬19頭。

 その厳しい環境の中でも特に最強の生命力を誇った10頭に1頭の樺太犬が2頭同時に生き残った世代は「キセキの生還」と言われている。が、キセキの生還には奇妙な噂があった。

 誰も知らない、記録もない。にも関わらず2頭が一目置いていた犬がもう1頭。幻の3頭目(サードドッグ)がいたと……。


 『黒子のバスケ』オープニング風に始めてみました。1月14日は「タロ・ジロの日」。昭和基地に置き去りにせざるを得なかった樺太犬タロとジロのキセキの生還は人々の感動を呼び、『南極物語』などの映画にもなりました。



 当時最年少の犬係だった北村泰一・九州大学理学部名誉教授からは、映画『南極物語』の裏話も聞いたことがあります。タロ・ジロが駆け寄ってくる感動の再会シーン。実際はそっぽを向かれ、忘れられている様子だったとか……。

 キセキの生還から9年後の1968年、昭和基地のそばの解けた雪の中から、1頭の樺太犬の死骸が見つかりました。灰色で短毛という特徴から、行方不明6頭のうち「リキ」と思われます。7歳と、最年長だったリキは、第1次越冬中から、幼かったタロとジロに自分の餌を与え、実の親のように片時も離れず2頭の面倒を見ていたそうです。



 『黒子のバスケ』では「キセキの世代」の活躍の裏にパス回しに特化した黒子テツヤという目立たない存在があったように、タロとジロの生存には、誰からも称賛されることなく、忘れられていたリキの存在があったのではないかと、北村泰一名誉教授は推測しています。



忍耐強くがんばったことは?

軌道屋の仕事。

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