2021年9月28日、Siへの手紙より
先日の面会で奥本章寛さんの話題になりました。
奥本さんの絵は前の絵と比べものにならないよううまく描けています。夏のうちわなどよく描けていたと思います。色の出しぐあいすばらしいと自分は思います。奥本さんもかみぶくろ作りされていると思います。
その作業でためたお金を亡くなられた3人のご親族にしおくりをなされているとのこと、奥本さんの気持ちすばらしいと思います。奥本さんのお母さん・お父さんも面会に来られていると思いますが、つらいでしょう。先のことも分からない死刑囚にはすごく苦しい毎日でしょう。
今、奥本さんは絵を描く道具の色鉛筆のことで裁判所に訴訟を起こしておられると聞いております。奥本さんは色鉛筆を使って絵を描いておられたと思います。自分も24色の色鉛筆を購入してきました。でもこの色鉛筆も鉛筆削りも購入が不許可にされてしまいました。今は(色付きの)シャープペンシルで絵を描いています。全国の拘置所でも色鉛筆の使用が許可されなくなっている。国はなぜこんなことまでしなくてはならないのか! 奥本さんはがんばっておられる。裁判所はなかなか認めないとは思いますが、自分は奥本さんを応援しています。
自分も同じ死刑囚の身で福岡拘置所で40年を過ぎようとしています。厳しい生活を送る毎日ですばい。自分は許可をもらって好きな絵を描くようにしております。奥本さんにも好きな絵を描いてほしいと思います。奥本さんも大変でしょうが、自分も無実を勝ちとりたかです。
自分は裁判所が再審請求を認めるまで闘いますので、最後までご支援お願いします。差し入れどうもありがとうございます。奥本さんも体を大切にしてほしかです。
金川 一