審判奇譚 第八章36 | 神鳥古賛のブログ

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古典。読めば分かる。

 かゝる講釈を聞くにつけ、Kには得心するなる事ありやせん、いられがましう覚ゆる事多し。


弁護の士の口ぶりに、みづからを待ちゐたるものゝ何ものなるや、これ聞き分き得たるがに覚えき。


己が、こゝに譲りなば、例の、慰め種の言葉、再び持ち出だされんとすらん、


はや、願ひ書捗りたりとか、はた、裁きの司の司ひとら、思ひ直りつゝありとかや云ひつゝ、


さはさりながら、この為事の向かひ合はす、さがしき道も、得忘るべからず、など云ふべしーー


詰まる処、倦むほど知り得たる事柄を、余す処なく繰り広げて、


またぞろすぞろに希みあるさまに持て成いて浮からかしたり、すぞろにおどろおどろしき心地にさせなどすべし。


かゝる事、このうへ更にあるべからず、終へなん、と思ひて彼れ、かく云ひぬ。


「更に口入れ為さんとするならば、我が事のわづらひに、何事を為さんとし給ふにや。」と。


弁護の士、かゝる烏滸がましき問ひをも迎へて、かくいらへしたり。「これまで、汝しが為に為し来たれるを続け行くのみ。」と。


「さればよ、しか思ひしか。」とK云ふ、「しかりなば、はや、残んの言葉、継ぐに及ばずと云ふべきなれ。」となん。

 

 

 

 

 

 

 

 

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