「神々の黄昏」 第二幕 四場
(家臣ら)
幸きくませ、グンター矣。
幸きくませ、爾が花嫁も矣。
迎へまつる花嫁も矣。
迎へまつる矣。
(グンター)
ブリユンヒルデ、いと尊つとき女人を、
伴なへるはや、此処ラインに。
かく気高きをみなは
嘗て得難けれ。
このギビフングのうがらに、
かゞふれる神々の御蔭、
いと高き誉れへ
今ぞ聳へ立て矣。
(家臣ら)
幸きく矣。幸きくませ、
栄行け、ギビフング矣。
(グンター)
寿ぎ申す、懐かしの益荒男。
寿がん、うつくしのいもとよ矣。
爾が彼れに添へるを見るが嬉しき、
爾を妻に得たりしな。
二つの祝はれし夫婦(めをと)が
見ゆるは、まばゆくも。
ブリユンヒルデとグンター、
グートルーネとジークフリート矣。
(男いくばく)
何んぞや為せし。うつゝ無きかや。
(ジークフリート)
何ど瞠る、ブリユンヒルデは目を。
(ブリユンヒルデ)
ジークフリート…これに…矣。グートルーネ…。
(ジークフリート)
グンターの優しいもと御よ。
我れと連れ合ふ
汝れとグンターの如。
(ブリユンヒルデ)
身が…グンターと…。いつはりぞ矣。
目ぞ眩までやは…
ジークフリートが――我れを見分かず。



















