ホテルには朝ごはんが付いていないので、外に食べに行くことに。せっかく来たんだし、ホテルで食べるのももったいない気もして、まあいいか、ということで、毎朝外に食べに行くことになった。

昨日と同じ界隈に行く。

朝見ると、すごい立派なんだわ、リオン駅。びっくり。さすがヨーロッパ。

昨日前を通ったカフェに入った。

店内。地元の人なのかなあ。一人で新聞読んでる人とか、一人の人が多かった。仕事前にコーヒー飲んで、少し食べて、一服してから、とかなのかな。

フランスに来たのだから、カフェオレ、と思ったけど、どこに行ってもメニューから消えていた。昔アメリカの高校で、フランス語の先生が、フランス人は朝はバゲットを買って、カフェオレに付けて食べる、といつも言っていたので、前回来たときはそうしたけど、もうそういう風習は消えたのかな。今は全部普通のカフェ、カプチーノ、エスプレッソ、ラテ、マキアート。これ、全部イタリア語の名前だよね。スタバみたい。(ちなみにスタバはここにももちろんある。でもあまりお客さん入ってなかったけど。)世界が小さくなった一例。フランス人もイタリアのコーヒーを飲む時代。仕方ないので、写真のカプチーノをオーダー。おいしかったけど、世界中どこで飲んでもカプチーノは同じ味。

あとは、バゲット、クロワッサンなどのパンと、フルーツジュース。これがフランス風朝ごはんという事だ。

バゲットは冷たくて、クロワッサンはあたたかかった。味は日本でも、アメリカにあるアンデルセンでも、パリスバゲットなどの韓国系ベーカリーのクロワッサンも同じぐらいおいしい。

これだけでは物足りない気がしたので、

オムレツを頼んだけれど、卵が付くと、イングリッシュブレックファーストになるらしい。ええ、そうなの?

 

 朝ごはんを食べていったんホテルに戻った。

 今日はオルセー美術館に行くつもりで予約を入れてある。ルーブルは(ずっと前だけど)前回見たし、たぶん混んでいるだろうという事で、今回は美術館では二番目と言われている、オルセー美術館に行くことにして、アメリカで予約した。

 私たちは旅行先では、なるべく公共交通機関に乗ることにしている。特にパリなど、公共の乗り物が発達している町だったら、乗らない手はない。Easy Go(Suicaみたいなカード)を買えば、期間中は公共の乗り物だったら何回でも自由に乗り降りできる。

 と一言でいったが、実は飛行場から出て電車に乗ってホテルに行く前に、駅の、日本で言えばみどりの窓口に相当する場所でEasy Goを買うのだが、行ってみると長蛇の列。10時間の飛行時間から降りてきたばかりなのに、みどりの窓口を探すのに四苦八苦したうえ、そこに立っている黒人のヘルプの人に聞いたのに忙しそうによその人に応対していて、相手にしてもらえず、違うところに並んでしまって、自分たちの番になったら、並ぶのはここじゃないと言われ、少し離れた、またまた長蛇の列のところに並ばねばならず、1時間近く並んで、やっとのことで二枚買えた。という経緯で取得したカードだ。

 パリは今年の夏オリンピック開催地なのだが、盛り上がっている様子はなく、ロゴもポスターもどこにもなかった。しかも、飛行機から降りて来たばかりの外国人に長時間並ばせて、窓口も助ける人も少ないようだし、混乱状態で、どうやって期間になったら押し掛けるであろう、オリンピック関連者に対応するつもりだろう、と主人と話し合った。よそ様の国の事だし、見えないところで準備しているのかもしれないが、ここだけじゃなくて、パリにいる間、町全体が特にオリンピックで盛り上がっている様子はなかった。道路を良くしたり、新しいホテルや競技場を作っている様子もなし。町を整理している様子もなし。結局マクロン大統領が乗り気になって、オリンピック主催地を名乗り出たのか、パリ市民に聞いたら、そんなことやられたら迷惑。外国人が押し寄せてきても、それに合わせて私は生活を変えるつもりはありません、とでも言いそう、と思った。日本の時とは大分様子が違う。大丈夫か。

 それで、やっと取得したカードを使って、バスに乗った。バスの乗り場所も随分迷って(臨時で停留所が移動になっていた。フランス語で書かれていたために気づかず。)結局自分たちの乗りたいバスが通るのを見て、目で追ってやっとバス停が分かった。リオン駅の前なので、バス停も大き目だし、待っている人も多い。でも全員が同じバスに乗るわけじゃないので、自分のバスがどの番号なのか、しっかり把握している必要がある。私がいつも失敗するのは、方向音痴なので、よく反対行きのバスに乗ってしまうこと。そういう時は、次の駅名を調べておいて、違ったらすぐ降りることにしている。そして、道の反対側に渡って、次は正しいのに乗れた、という事が多い。幸い、前回の旅のブログでも書いたが、iPhoneについている地図に従えば、ちゃんと目的地に着く。今回、パリでもちゃんと機能していた。さすがアップル。

 バスに乗るときは、Easy Goのカードを装置に当てる。これもSuicaと同じ。でも最初はわからないから、緊張する。前の人のを見て、見よう見まねでやってみる。うまく行かなかったら、見た目が明らかに外国人なので、周りの人が助けてくれることが多い。

今回も無事乗れたわけだが、道中、窓の外の風景を見て楽しむ。

バスには、賢そうな若い女性がたくさん乗っていたのだが、

 ソルボンヌ大学の前を通過。こんなところにあったのか。

これが正面入り口らしい。若い女性たちは、全員がここで降りた。

その他、パリの街並みや建物を見ながら、

 

 

オルセー美術館に到着。美術館は、バス停から4,5分歩く。

 

オルセー美術館には、大好きな絵や、今まで見たことがある、知ってる、学校で習った絵画のオリジナル(当たり前)が多数あって感激した。

まず、ここは昔駅だったので、駅の構造をそのまま残して、美術館に改造している。

 

なので、昔駅で使っていた時計は、そのまま残してある。時間も正確だ。

まず、入るとすぐ、マンハッタンにあるのより小型の自由の女神像がある。もちろん、こっちがオリジナル。ニューヨークにあるのは、フランスがアメリカに寄贈したものだ。

気に入った絵、大好きな絵はたくさんあったけれど、特に気に入ったものを掲載する。私は印象派に好きなものが多い。

Claude Monet, Poppy Field

 

あまりにも有名。モネのスイレン。モネは自分の家の庭にある自然を描くのが好きで、スイレンの絵も何枚もあるそうだけど。

 

大好きってわけじゃないけど、有名なので。

同じくモネ、Woman with a parasol turned to the left (パラソルを持った女性が左を向いた)モネは自然を描くのが好きな画家なので、人物を描いたのは、後にも先にもこのシリーズを描いたのが最後だとか。

 

Edward Degas, The Dance Class

 

レノアールもあった。

Bal du moulin de la Galette(ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会)

レノアールは、女の子、女の人はみんな同じような顔をしているけど、皆朗らかな顔をしていて、ほっぺたが赤いところがいい。画家のことはあまり知らないけど、明るい性格だったのかな。

これはセザンヌのThe Card Players.(トランプをする男たち)好きってわけじゃないけど、写真とかで見たことは何度もあるので撮った。

あとゴッホの絵が結構たくさんあったので、感動した。ゴッホの絵は好きなのが多い。

L'Arlesienne(アルルの女)。特に好きってわけじゃないけど、すごく有名。実物みれてうれしくて、撮影。女性は、ゴッホがアルルにいた時にあったカフェのオーナーだそう。

もう一枚の人物画。これも有名なので、撮影した。

Portrait of Dr. Gachet(医師ガシェの肖像)ガシェは、ゴッホが精神病院にいた時の医者で、ゴッホは入院後、ガシェととても仲が良くなった、という。ガシェ自身も妻が死んで、ゴッホ同様うつ病である、とゴッホが判断したため、悲しい顔をしている、とされる。ゴッホが退院した後も、ガシェはゴッホに付き添うため、ゴッホの家を自分の家のそばに借りてあげたり、色々世話をしていて、二人はずっと親しい間柄だったが、ゴッホは退院して一か月後に自殺してしまった。このことで、ガシェは大変ショックを受け、一生罪の意識を感じた、と言われている。ゴッホは入院中にガシェの絵を何枚か描いたが、この絵がゴッホが亡くなる前に描いた最後の肖像画となったので、とても深い意味があると言われている。

 

次の2つは大好き。

菊。こんなに細かい絵も描けるんだ。

 

The Starry Night(星月夜)。この絵がゴッホの中では一番好き。たくさんの人が写真を撮っていたので、正面から撮れなかった。けれど、オリジナルを見れただけで感激。事前に調べて行かなかったので、突然目の前に現れてうれしかった。

 

あとはあまりにも有名な自画像。

これはゴッホが、精神病院に入って、ガシェ医師の治療を受けていた時期に描いたとされている。

 

あとちなみに、ゴッホは日本の浮世絵が好きで、作品の中にも取り入れているという事だけど、こんなのもあった。

Japanese Vase with Roses and Anemones(バラとアネモネのある日本の花瓶)

花瓶の模様が、多少浮世絵っぽい。もちろん、オリジナルの日本の浮世絵の方が上手だけど。

他にもゴッホの絵が多くあったけれど、きりがないので、この辺で。

 

あとゴッホと親しかった、ゴーギャンの絵もあった。

Tahitian Women on the Beach(タヒチの女(浜辺にて))ゴーガンはゴッホと親交を深めたのち、タヒチに渡って、大好きになり、現地に残って絵をかくことが多かった。

その他、大好きな作品が多数あったけど、きりがないので、ここら辺でやめておく。

 

美術館の窓から見えたパリの町。

 

一通り見たので、カフェで休憩。私は美術館のカフェに入るのが好きだ。

ここだけ唯一、カフェオレがあって、それをオーダーした気がする。でも味はエスプレッソの味がして、結局はラテ。左にあるのは、サバラン。名前は違った気がする。ラムケーキとクリームとか、何かそういう名前だったような。スポンジケーキをラム酒につけてあって、ウィップクリームをつけて食べる。アメリカでは日本や韓国系のケーキ屋さんでも見たことがない気がするけど、日本ではもちろん、よくケーキ屋さんで見かける。好きなので、日本でたまに食べる。ここにあるという事は、もともとはフランスのケーキなのか。スポンジもクリームも量が多くて、たっぷり食べられるのはいいんだけど、私は日本で食べるやつの方がおいしいと思った。日本人って、徹底しておいしさを追求するから、オリジナルよりおいしいのができてしまう。そういうところはすごいと思う。(また世界が小さくなった例)

 

オルセー美術館は一応見終わったので、外に出た。

 

すると、目の前がルーブルだった。ルーブルってこんなに大きかったっけ?

 

ちなみに、オルセー美術館には日本人が結構いた。ホテルにも日本人客が結構いるようだった。パリは日本人に人気があるのかな。

 

 足がだいぶん痛くて、これ以上はあまり歩きたくなかったけど、このままホテルに戻るのはまだ早いので、ノートルダム聖堂がどのぐらい修復しているか見に行くことにした。

 ノートルダム聖堂自体、建設が始まったのが、1162年。約20年間かけて建築された。なので、ざっとで言うと、850年以上前に建設されたわけだが、何回も改築、修復工事が行われていたのは言うまでもない。しかし、2019年に火事が起こり、ほとんどが焼けてしまった、というのは周知の事実だ。火事の原因は、誰もが疑ったような放火ではなく、人的事故だった。修復中の作業員がタバコを吸って完全に消さなかったとか、漏電、ショートではないか、と言われている。おおむね焼けてしまったので、誰もが修復は不可能じゃないかと惜しまれていたが、フランス政府が頑張って修復工事をしている、と聞いていたので、旦那と見に行くことにした。

 オルセー美術館の前から地下鉄に乗り、ノートルダム聖堂の近くの駅で降りた。行き方は、主人がグーグルマップ、私がiPhoneについているマップを見て行った。

 地下鉄を出ると、川の向こう側に見えた。

橋を渡って向こう側に行き、

ノートルダムに向かう。遠目から見ても、昔とあまり変わりないほど修復作業が進んでいるのが分かった。「へえ、よく短期間でこれだけ直したな。」と主人が言った。私は昔行ったと思うけど、その時がどうだったかはっきり覚えていなくて(もっと古臭かった気がする)、それから25年以上の間にどうだったのか、ほとんど考えたことがなかったし、前と比べてよくなったのかどうか、何とも言えなかった。

一番近いところまで行った。前に柵が建ててあって、それ以上近寄れないようになっている。もちろん、入ることはできない。前は入れたっけ?覚えていない。

 

主人が、「オリンピックに間に合わせようとしているのかな?」と言ったので、もしかしたらフランスはオリンピックに間に合うように、修復作業を急いでいるのかもしれない、と思った。もしそうなら、ここに来て初めて、オリンピックを意識した行事を見た。でも、今のところこれだけ。大丈夫なんだろうか?今年のオリンピックは、特にその点に注目して見てみようと思う。

 

この後、ノートルダムが遠くに見えるカフェで一服してホテルに戻った。私の足を休めるために、今回の旅行は、どこに行っても、休憩を多めにとった。

こんな雰囲気。川に面している方は、満席だったけれど、あえて人がいないところを撮影。

果物をシェア。

 

ホテルに戻り、二人ともつかれた足を休めた。夜になり、お腹が空いてきて外に繰り出した。

今夜は気軽なところがいいね、と話し合って、昨夜とは反対の方向に歩いた。

駅から歩いてきたときに見えたので、駅前のここに入ることにした。

店の中の雰囲気はこんな感じ。エキナカなので、これから電車に乗るような感じの人や、一人の人が多かった。アフリカの音楽がかかっていて、不思議な雰囲気を醸し出していた。

フランスなので、飲み物はワイン。ハウスワインにした。主人はスパークリング

バゲットは必ず付く。あとはおつまみにプレッツェル。これ、今はどこにでもあるけど、もともとはドイツのものだよね。前は、パリでプレッツェルなんて見かけなかった。EUは一つの地域になって、国境がなくなってきたらしい。

 

二人ともメイン一品だけ。

私はプロバンス風チキンにした、と思う。

主人は何か、ジュネーブソースの海鮮パスタにしていた、と思う。

二人とも食べ終わって、せっかくパリに来たんだから、デザートを食べようってことになった。

それで、私はチョコレートムース。イタリアではティラミスが定番デザートのように、フランスでは、チョコレートムースが定番デザートの一つらしい。ここのはこうやって蓋を開ける容器に入っていた。クリーミーでおいしかったけど、甘くて、量が多かったので、全部は食べられなかった。

主人は一通りちょこっとづつ入っている、というやつで、クレームブリュレ(これも定番)、チョコレートムース、カフェ(というとブラックのこのサイズで、濃いコーヒー)、もう一つはブレッドケーキとか何とか。名前は忘れた。

これでご飯はおしまい。

歩いてすぐのホテルに戻った。

部屋につくと、1日の疲れが出た。

遠くに光るエッフェル塔を見て、今日もお終い。