2024年3月4日

久しぶりのブログだ。現在ドイツのミュンヘンにいる。ミュンヘンは2022年の時から二度目。

前回も今回も、主人の出張についてきている。

子どもたちも大きくなって家を出て行ったので、今のうち、行けるときに旅行に行こうという事でやってきた。どちらかが病気になったり、歩けなくなったり、主人が今の仕事でなくなったら、もう来れなくなるので、今のうち、だ。出張にかこつけると、持ち出しも約半分で済むので、近年はこうやってスケジュールさえ合えば、主人の出張についてくることが多くなった。もともと旅行好きの夫婦である。

ドイツに入ったのは、二日前。その前はパリに3日間いた。その前は、一か月半、私は仕事で単身でカリフォルニア州からアメリカ合衆国を横断した東南部の州にいた。

あまりこうなるとは予期していなかったけれど、子供たちが家を出てからは、気ままに、流れに任せて生きていたら、家を空けることが多くなった。人生不思議なものだ。家族と離れ離れになるのは寂しいけれど、集まろうと思ったって、4人ともバラバラなところに住んでいることが多く、一か所に4人集まる、なんていうのはいつのことになるのかわからなくなった。今思えば、コロナ時代、家族みんなでどこにも出かけずに一緒に住んでいたことが懐かしい。あの時は、コロナが終わって間もなくみんなバラバラになるなんて思ってなかった。人生なんて、計画したって思うようにならないものなのだ。

とにかく、今ドイツにいる。

前回と事情が違うのは、まず去年の9月に左ひざが関節炎になってしまって、足が痛むため、前回のようには歩き回れない。あと、年甲斐もなく、オンラインだけど、大学院に入学したので、その課題をこなすのに忙しく、ホテルに缶詰めになる日もありそう。ブログを頻繁にかけなくなったのは、そちらの方に時間を取られているせいもある。なので、パリはすっかりスキップしてしまったけれど、あとでその気になったら書くかもしれない。パリは食べ物がおいしかったから。

2年前はイタリアにも行ったけれど、イタリアで食べたイタリア料理の味は、アメリカのイタリア料理の味とかなり似ている、という印象だった。アメリカはイタリア移民が多い。特に東海岸に住んでた時は、東海岸はイタリア移民が多く、イタリア料理のレストランもかなりたくさんあって、我が家は好きなのでしょっちゅう行っていたこともあり(食べ比べしたり)、知らなかったけど、かなりイタリアに近い味だったのかもしれない。それに、アメリカにあるEatalyが大好きで、どこに行ってもあったら入っている私だが(Casio e Pepeはおいしい)、ローマの飛行場で一番大きなレストラン、というか、カフェテリア代わりにあったのがEatalyだったので、それを見た時は驚いた。アメリカのEatalyとは味は違うかもしれないけど、Eatalyだったらアメリカにもある。私が住んでいる町にもあるので、あえて行かなかった。マクドナルドやスターバックスなど、アメリカにもあるお店には入らないようにしている。

という経緯があるので、私たちはフランス料理の方がめったに食べられないし、おいしいと思っている。

今はドイツにいるので、ドイツ料理の話をしようかと思う。今回の旅のブログは足が悪いこともあって、あちこち行けないので、食べ物の話が多くなりそうだ。

ドイツ料理も嫌いじゃない。

 

私たちはミュンヘンの中心街から2駅ほど離れた、東駅にいる。

パリからは、こちらの「新幹線」に乗ってやってきた。5時間ぐらいかかった。ミュンヘンの中央駅についたら、いきなり警察官が大勢いて、警護みたいのをしていた。主人いわく、何か地元のサッカーの試合が終わったんじゃないか、という事だった。人出も確かに前回と比べると多いように感じた。

それにしても、ドイツの警察官はかっこいい。全員背の高いすらっとした白人。少し第二次世界大戦時を思い出さないでもないが(トランプが見たら喜びそう)、アメリカでは全員すらっとした白人の警察官の集団、というのはめったにお目にかかれなくなった。これを見て、一気にドイツに来た気になった。

 

パリを出たのは朝早かったけれど、ホテルのある、ミュンヘンの東駅についたころはもう暗くなっていた。ホテルに到着したなり、お腹が空いた。ので、事前に調べた、ホテルの近くにあるドイツ料理のレストランに食べに行くことに。

これがレストランの表看板。ドイツ語は、二度目なので少しは慣れてきたけど、やっぱり未だに読むこともできないし、意味もほとんどわからない。Augustiner:Brau Munchen。要するに、ビールを飲むところなのだな。

中に入ると、いきなりドイツ語で話しかけられる。いつもそうなのだけど、きょとんとしていると、アジア人だし、すぐ英語に切り替えてくれる。フランスでもそうだったけど、全く英語ができない、という人はいない。ヨーロッパの人ってすごいな、と思うけれど、ほとんどの人が自国の言葉と、片言でも英語が話せる。英語は世界共通語になった。大昔、27年ぐらい前、アメリカにわたる少し前、アメリカに移住したらもう滅多に行けないかもしれないから(その予測は正しかった)ロンドンとパリに行こうという事になって、主人と2週間ほどロンドンとパリに行ったけれど、その時パリの人は英語で話すと、全くわからない、という振りをして、知らんぷりするか、フランス語でしか対応してくれなかった。でも今はどの国も生き残っていくためには、観光客は無視できないのだろう。英語で話したら無視された、なんてことがあったら、出て行ってしまう客もいるだろう。パリでは客の方も、フランス語ができない人で、英語圏出身でない人は片言の英語で話していた。だから、今の時代、どこに行っても英語が共通語だという事を目の当たりにした。

 

普段は全然飲まないけれど、フランスではワインを飲んだし、ドイツに来たらビール。これがここのビールらしい。ドイツにくるまで、ビールにもピルズナーとラーガーという種類があることを知らなかった。

 

お店の雰囲気。ミュンヘン中央に行けば観光客も多いのだろうけど、東駅は少し外れているので、観光客も少ない。または、中央が近いので、二駅だし、そちらの方まで行くのかもしれない。が、ここは地元の人しか来ないのか何なのかわからないけど、日本人はおろか、アジア人も一人もいなければ、有色人種さえ一人もいない。多分皆ドイツ人。

ドイツのレストランって、こうやって長いテーブルに相席させられる。私たちもその晩は、もう一組の二人組と相席だった。あとで来た人は、こんにちは、いいですか、という具合にあいさつする。隣に座った他人と会話が始まるときもある。正直言って、これが苦手。前回は隣に座った人たちがたまたまアメリカ人観光客の夫婦で、結局夕食を食べながらおしゃべりする羽目に。遠慮してご飯や店内の写真も撮れなかったので、今回はレストランに入る前に主人と「今回は隣の人と話すのやめようね」と言って入った。今回はうまく行って、多分あっちもそんな気はなかったみたいで、お互い両端に座って、会話は二人きりで食べた。面白いなと思うのは、もう一組が終わって出て行って、暫くして3人組(全員男性)が来たのだけど、全員座るときに、律儀に「こんばんは。ここに座らせてもらっていいですか」と断ってきた。座るときも、すいません、と言って座った。(ドイツ語だったので、たぶんそういってたと思う)こっちももちろんどうぞ、と言ったのだけど、変な具合だ。

 

あと、こういう飾りもドイツらしいと私は思う。

 

ウェイターの男性も、最初はべらべらドイツ語で話してきて、(多分飲み物は何にしますか?とか、ビール屋さんなので、どのビールにしますか?とか聞いてたと思うけど)メニューもドイツ語だった。料理の名前も、Schnitzelぐらいしかわからなくて、そのシュニッツェルすら何種類もあって、その下に書いてある料理の材料とか説明もドイツ語なので、分からず。早速地球の歩き方を取り出し、料理の名前と照らし合わせながら、旦那は携帯のGoogle translateで調べながら解読していると、ウェイターの人が英語のメニューをもって来てくれて、ああ、よかった、となった。でも、英語のメニューの方には、全品載ってなかったと思う。ずいぶん薄かったし、数が合わなかったから。旦那が、「高いのしか載ってないんだ」と言ってたけど、それはわからない。地球の歩き方に載っているのは、ほんの数品で、メニューのほとんどがガイドブックには書いてなかった。多分このお店が独自に作っている料理があるんだろう。それで今度は同じウェイターさんが、英語でビールの説明をしてくれた。すぐスイッチできて、かなり流ちょうにしゃべれるからすごい。それで、本職がビアホール(?)のウェイターさんなんだから、ヨーロッパって二か国語ができても一流会社に勤める、とかそういうことはないのか。あと、ウェイターさんが私の地球の歩き方を見て、見せて、というので、渡したら、面白そうに見てた。写真がたくさん載ってていいね、と言っていた。でもこのレストランはホテルのそばのドイツ料理で評価の高い所ってことで、グーグルマップで見つけた。地球の歩き方には、主にミュンヘン中央の有名レストランが載っていて、私たちが滞在しているホテルのそばのレストランは載っていない。

で、ここのビール、Augustineのピルズナーを注文。おいしかった、と思う。普段飲まないからわからない。

 

料理は以下の通り。料理の名前はいまだに何を注文したのかよくわからない。英語のメニューを見て、ビーフとか、ポークとか、その時の気分で肉だけ選んで、あとはメニューを指さした。添えてあるのが、必ずジャガイモなんだけど、いろんな形をしたジャガイモがあって、それも名前が付いていて、わからない。幸い好き嫌いがあまりなく、何でもおいしいと思うたちなので、いつも適当に良さそうなのを指さして、満足している。

 

私はこれ。

確かポークだったと思う。薄くたたいて、焼いて、ソースがかかっている。中にはハムとチーズが入っている。底には多分ジャガイモのニョッキとプチトマトを焼いたのが敷いてあった。量は多かったけど、脂っこくなくて、さっぱりしていて、ニョッキはかなり残したので食べられた。

 

旦那はこれ。ソースがかかっている方がメインの肉料理で、茶色いハンバーグみたいのは副菜。副菜のポテト料理はアメリカでもダイナーや、マックでも売ってるハッシュブラウンだ。このように、副食のジャガイモ料理もいろいろ工夫してある。ジャガイモの方だけ食べてもお腹いっぱいになりそうだ。

 

ドイツ料理のデザートと言えば、私がよく、食べられれば注文するのがアップルストルーデル。いつもお腹がいっぱいになっちゃって、デザートまで行かない場合が多いのだが、今夜はドイツに到着して初めての晩なので、ニョッキを残してデザートの分のおなかを取っておいた。

注文してからずいぶん待たされて、来たのがこれ。

ここのお店のは、温かいカスタードクリームが添えてあった。まずくはなかったけど、アメリカで前住んでた家の近所にあったドイツ料理で出てきたアップルストルーデルがいまだに一番おいしい。前回来たときも思ったのだけど、実際ドイツに来て食べると、皮がべたっとしている。家の近所のは皮がサクッとして、中のリンゴがあたたかくて、よく煮込んであって柔らかかった。ドイツで出てくるやつより、アメリカの近所のレストランの方がおいしいというのは、かなり優秀な店だったんだな、今にして思えば。あんなところにあるレストランだから、本場とは違って、アメリカ風にアレンジされているのかと思ってた。前住んでた時は、ドイツには行ったことがなかったので、ドイツ料理とはこんなものか、と思いながら食べていた。おいしくて、子供たちも好きでたまに行ってたけど、今から考えると、かなり本格的だったのだな。イタリア料理もそうだけど、アメリカって移民で構成されている、と言ってもいい国だから、町にさりげなくある、一見普通のレストランでも、本国からきたシェフが作っている、という事も多いのかもしれない。

 

その晩は、ホテルに戻った途端、二人ともバタンキュー。考えてみれば、本当に長旅だったから、その日は。