今日はクリスマスイブだけど、気のせいか、テレビ番組がいつもと違ってつまらない気がする。映画も、クリスマスの時期は家族が集まるので、面白かったり、レーティングが高い映画をどのチャンネルでも放送している、という気がするのだけど、今年はレーティングの高い映画は大昔の映画だけで、しかも何度も放送したことのあるもの。その他の映画は、Elfとか、Jack Frostとか、クリスマスの定番のみで、普通の映画はレーティングが100%中30%とか、かなり低くて、10%台の物もかなり多くある。しばらくは気が付いていなかったのだが、だんだんクリスマスが近づいてくるにつれて、映画が古いか、よくないものばかりになって行って、今日などはいつもやっている、連続物のそこそこのドラマさえ、昔あまり視聴率を取れなかったものばかりになっていて、本当にこんなにチャンネルがいっぱいあるのに、何も見たいものがなかった。仕方ないので、前々から録画してあって、ずっと溜まっていたのやら、前見たのをまた見たりしている。もちろん、ずっとストリーミングばかり見ている日もある。それほどテレビで放送している番組は、今年のクリスマスはよくない。
どうしてなのか考えてみた。時代が変わって休暇中は今までのように家族でテレビをみないのか、ストリーミングばかりでテレビ離れしているのか、Comcastの業績が悪くていい映画を買えないのか、ただの偶然か。いろいろな理由の組み合わせなのかもしれないが、やはりウクライナと、イスラエル・ハマスの戦争が原因なのではないか、と思ってしまう。特にイスラエルの戦争が。ロシアのウクライナ侵攻は、アメリカは武器や、経済的な支援はしているけれど、直接自分たちが参戦している戦争ではないから、ウクライナの戦争だけでは、テレビ番組の内容も自粛、ということにはならないと思う。しかし、イスラエル・ハマスの戦争は、アメリカにはユダヤ人が多く、特に経済的に裕福な人が多いので、いろんな業界の上層部にユダヤ人がいる。アメリカ国内にはイスラエル人も多いだろうし、親戚がイスラエルにいる、人質に取られている、という人も結構いるはずだ。日々、イスラエルがガザに行っている空爆はGenocide(民族大虐殺)だとして、いたるところで抗議運動が行われているし、著名人にもそのような発言をする人がいて、アメリカにはどの業界にも上層部にユダヤ人がいるので、昔の赤狩りみたいに、パレスチナ人に同情しただけでバッシングされたりしている。(でも世論は逆で、圧倒的にパレスチナ支持だと感じる)なので自分たちが直接戦争しているわけじゃないが、戦争に巻き込まれている気分になっていて、苦しんだり悲しんだりしている人も多いだろう。もうすでに、人質として取られていた子供が、イスラエルが落とした爆弾によって死んだ、と知らされているユダヤ系アメリカ人もいる。また、今アメリカでは、ユダヤ人攻撃、イスラム教徒、アラブ人攻撃が増えていて、大きな社会問題になっている。クリスマスはイスラエル人にとっても、もともとは宗教戦争なのだから、パレスチナ人にとっても大事な意味を持つから、楽しい映画や番組をバンバンやって祝ったり、楽しんでる場合じゃない、ということなのかな、と思っている。確かに考えてみれば、ガザで毎日爆弾が頭の上から落ちてきている人がいるのに、自分は平和にのんびりと自宅で映画を楽しむのはどうかな、とも思う。
本当のところ、毎日爆弾が空から落ちてくることにおびえて、最初に爆弾が落ちてきてから5回も6回も住んでいる場所を変えて、それでも安全なところはどこにもない、家族全員が死んでしまって自分だけ生き残った、子供だけ生き残った、 これが始まってからまともに寝たことがない、なんて生活をしている人がいることを考えると、アメリカで命の危険を感じることなく生活ができている自分が抱えている問題は大したことないかな、と思う。今ガザで被爆している人たちは、お金持ちでもなく、権力者でもないから、コネや、頼っていく外国の親せきなどもなくて、ガザから出られないのだ。イスラエルが落とす爆弾と、地下にいるとされるハマスの間にいる、罪のない一般庶民だ。少なくともそれが私の認識。
それから、イスラエルは人質を解放するまで空爆をやめない、というが、その空爆で人質が死んでいることに対しては、どのように自分たちの行動を正当化するつもりか。この前も、白布を振っていた上半身裸(要するに武器を持っていないし、爆弾を体に巻いているわけでもない)の人質3人(全員20代男性)をイスラエル軍の兵士たちが即撃ち殺してしまったのだって、本当に人質を取り戻すために地上に侵攻しているのか疑問。一人22歳の男性の人質は、ヒブライ語で「助けて!」と叫んで、背中を向けて逃げ出したところ、イスラエルの兵士が背中を撃って殺したということだ。この話だけでも、どうしても、人質を助けに行くためにガザを攻撃しているとは思えない。
この前ヒラリーがトークショーに出ていて、イスラエルのこれらの行動を支持していて、これからもハマスが全員死ぬまで継続すべき、というようなことを言っていたので、「ああ、アメリカにこういう人がいるから、イスラエルは堂々と爆弾落として、破壊、殺戮してるんだ。」と思った。それまでヒラリーに対しては、好きも嫌いもなかったけど、それを聞いてから、今後は支持する気がなくなった。
このように、中東の問題は、歴史が長いうえに、根が深くて、複雑。今まで何とも思っていなかった私まで、こんなに意見を持つようになるんだから。
この記事の本題に入ることにする。Walking Deadはかなり中途半端な終わり方をして、一番最後はいつもの連中がCommon Wealthという、大きな政権を倒し、そのあとみんなそれぞれの道を行く、というところで終わった。終わり方が、いかにも続きがあるような終わり方だったので、それで中途半端、と言っている。リックは、意識不明の重体になって、今考えればコモンウェルスのヘリコプターで運ばれていって、それ以来どうなったのかわからない。ミションもリックの消息が分かるかもしれない、と思って、娘のジュディーを置いて、Common Wealthの軍隊について行ってしまった。結局、Walking Deadの最後の方は、ミションとリックがいなくなった残りのメンバーで、コモンウェルスの悪事を暴いて、崩壊させ、皆それぞれ自分の道を行きましょう、と言ってシリーズが終わった。長い時間をかけてコモンウェルスを倒すのだけど、その間、リックもミションも一度も出てこなかった。二人はどうしたのか?あんなに、不正が行われていたら、二人とも黙っていられなくて、勇敢なリーダーとして悪者と戦う性格だったのに、なぜコモンウェルスが悪事を働いて、キャロルや、ダリルが活躍して、崩壊させているときも、リックの姿はどこにもなかったのか。なので、リックとミションがその後どうなったのかわからない。生きているのか、死んでいるのかもわからない。ここら辺で、多分続編があるんだろうな、と推察して、終わってからもずっと見続けさせようとしている腹が見えて、嫌な気がした。あと、最後の最後、皆じゃあまた会いましょうね、と言って、別れるのを見て、このまま終わると思えなかった。なので、Walking Deadは終わらない、ということは見ている人が全員分かったはずだ。それぞれ気の合う人たちとくっついて、歩き去るところで終わりだった。
Walking Deadの終わりのシーン
ストーリーとしては、かつての手に汗握る、画面から目が離せない、次のエピソードが楽しみ、という時代はとっくに去っていた。私としては、スティーブ・エーウン演じるグレンが、ニーガンにむごたらしい殺され方をしたのを見た時から、興味が薄れて行った。(シーズン7)グレンはシーズン1から出ていて、強力なサバイバーで、マギーと結婚して、子供ができて、唯一のアジアンだし、最後まで生き残るのかと思いながら見ていたのに、無抵抗で残酷に殺されてしまって、少し腹が立った。いくらでも名誉ある死なせ方があったはずだ。ファンに悪いではないか。
グレンが殺されて、ニーガンへの復讐をしようと思ったけど、リックに止められてしまって、無念だったマギーは、途中から他の集団で修業をしてくる、と言って、息子、ハーシェルと一緒に姿を消した。ちなみに、ハーシェルとは、マギーの父親の名前だ。マギーの父親も数シーズン出ていて、当時の敵、ガバナーに殺された。(シーズン4)マギーとグレンの息子が、ハーシャルと名付けられていることは、最初から熱心に見続けてきたファンにとっては意味があって、ありがたい。
そのマギーがWalking Deadの最後のシーズンで突然戻ってくるのだ。何か個人的な理由があったのか。例えば、他のドラマや映画に出演しようと思ったけど、あまりうまくいかなかったとか、個人的な事情があって、俳優活動ができなかったとか。とにかくリックや、ミションのように、完全にWalking Deadから歩み去るつもりだったのではないかと思う。調べればわかるのかもしれないけど、この女優さんにそこまで興味がないので、なんとなく見ていて、突然戻ってきたマギーを見て、いろいろ思いを巡らせた。
Walking Dead最後のシーズンで突然戻ってきたマギー
それで、Walking Deadが終わってから、彼女とニーガンだけのシクエル(続編)ができたのだ。それがDead City。続編を持たせてもらった、ということは、彼女のキャラクター人気があったのかな。それとも、ニーガンが人気あったのかな。ニーガンを演じている俳優さん、Jeffrey Dean Morganは白人のファンに人気があるように思う。白人から見たら、かっこいい、と思うらしい。私は個人的には、このキャラクター、または俳優さんが出てきてから、Walking Deadは変わった、と思う。なんとなく、ファンが求めるWakling Deadから離れて行って、作ってる人が自分たちにとってかっこいいWalking Deadをつくることに変わっていった気がする。要するに、ナルシシストになって行ったのだ。特にこの俳優さん、かっこいいかもしれないけど、私から見ると典型的な白人男性に見えて、今一信用できない。だから、製作者やスタッフたちには気に入られているかもしれないけど、見ている人はどうなのかな、と思っている。作っている人たちが思うほど、カリズマ性もないし、かっこいい、男の中の男、というわけでもない気がする。この人によって、グレンがむごたらしく殺されていなくなって、結果この俳優さんが主役のような扱いをされるようになった時点で、アジア人のファンはこのドラマに幻滅して減ったと思う。なので、この時点で、アジア人は切り捨てられ、「白人が好むドラマ」になったような気がする。そういうところから、価値観の差、というか、段々自分と価値観の違う人がかっこいいと思っているものを見さされているような、そんな気になりながら、ここまで見たからという理由で最後まで見続けたのだ。
それでもまだシクエルも見て、このフランチャイズを見続けているのだから、私は製作者たちにとって鴨が葱を背負っている、都合のいい視聴者だ。
要するに私は、Dead Cityに出てくるマギーもニーガンもあまり好きではない。それでも見た。感想としては、まあまあ。すごくおもしろい、というわけではなかったが、まあ見れる、という感じだった。ストーリーとしては、Common Wealthを倒して、それぞれ自分の道を行ったのだったが、マギーは息子ハーシェルと多分、ヒルトップに戻って暮らしていた。そこに、ニーガンがセイビアーズという超残酷グループのリーダーをやっていた時の子分だった、クロアッツ(クロアチア人なので)という男とその手下がやってきて、ハーシェルを誘拐してしまった。マギーがヒルトップのリーダーなので、ひれ伏せさせるのが目的で、ハーシェルはその人質というわけだ。マギーは息子を取り戻そうとして、クロアッツたちが住んでいるニューヨークに行こうとするが、その時にクロアッツはニーガンの手下だったので、ニーガンだったらクロアッツのことが分かるだろうと、ニーガンを探して、一緒に行ってくれるように頼んだ。ニーガンは断ったけれど、昔セイビアーズのリーダーをやっていた時に、何人もの人をバットで頭を殴りつけたり、他の方法で殺したりして残酷なことをしたことに対して大きな罪悪感を感じていて、今は人が変わったようになっている。(そんなことありえないと私は思っているけど)特に、マギーとハーシャルに対しては、最愛の主人であり、父親をあんな形で残虐に奪ったことに対して、大きな罪の意識を抱えていた。それで、クロアッツは残酷な奴で、子供でも拷問して、情報を聞き出そうとするのを知っていたので、ハーシャルの身に危害が加わるのを危惧して、罪滅ぼしのためもあって、マギーと一緒に行くことにした。二人はマンハッタンに侵入して、ハーシャルを取り戻そうとする、という話だ。
クロアッツ
いろんな意味で、抵抗があったのは、マギー、ニーガンがマンハッタンでゾンビーたちと戦う、ってやっただけで、視聴率稼げるぞって思ってる気がしたところ。あと、マンハッタンのゾンビーたちは特別に気持ち悪くしてあって、それも「メークの技術が素晴らしいでしょう?」ってお披露目会 見さされてるみたいで、抵抗感じた。何か、スペシャルメークの人たちが思いっきり楽しんだ、みたいな。私はとにかくストーリー重視なので、そっちが二の次になってるのは、本筋からそれてるでしょうと思うので、そういうドラマは評価低くなってしまう。それほどストーリーが悪かったわけじゃないけれど、Walkind Deadはストーリーはもうよくなくなったと思っていて、その印象を覆すほど面白くなかった。画像もきれいだし、Walking Deadは企業で言えば、最初はスタートアップだったけど、今や大企業になったので、お金もかかっていそうだったので、それは見どころあると思うけれど、のめりこむほど面白くなかった。セットや自分たちが気に入った俳優さんにお金をかけるのではなく、ライターに投資したほうがよさそう。
なので、ブログもたぶん今後はかかないと思う。
一つだけ面白かったのは、クロアッツはゾンビーたちに窒素ガスを吸わせていて、地下鉄のトンネルに閉じ込めているところ。ゾンビーたちが窒素ガスを吸うと、ハイになるらしくて、地下にゾンビーたちが山積みになってぐたっとしている。でも死んでいるわけじゃない。これは新しい発見だな、と思って面白かった。
窒素ガスでハイになっているので、ゾンビたちの中を歩ける。
そうそう、重大なことを書くのを忘れていた。付け足すことにする。
シリーズの途中で消えてしまったリックと、そのリックを追う、ということでシリーズから消えてしまったミションだが、二人のシクエルが今年放送されるみたいだ。二人はその後どうなったのか、謎のままだったから。ずっと何年も見てた方としては、なんだか尻切れトンボで、すっぽかされた気分になっていた。コマーシャルでリック演じるアンドリュー・リンカンを久々に見た。Walking Deadの番組を降りたのは、イギリスの俳優さんなんだけど、長い間家族から離れていて、家族と一緒に過ごしたくなったから。もう十分過ごしたと思ったのかな。家庭の事情があって、それが落ち着いたのかもしれない。
リックとミションがくっついたことは、正直言っていまだに違和感なんだけど、放送が始まったら多分見ると思う。どんな話なんだか、あまり期待してないんだが、やっぱりリックがどうなったのか気になるし、なぜコモンウェルスが自分の仲間に崩壊されているのに、全く姿を現さなかったのか、製作者はどうやってつじつま合わせするつもりだろうと思って。うまく納得のいくように物語が作られているのか興味がある。それに、久々にリックを見たいかな。