野党一本化していたら | みんななかよく

みんななかよく

ヘイトコメントを哂え!
(http://haughtycomment.blogspot.com/)
のサポート・ブログです。

自分で足し算するのが面倒なので待っていました。
野党が一本化したら、どうだったかという計算。

野党一本化なら63選挙区で勝敗逆転 得票合算の試算
  リンク

 (引用)
そこで、「立憲、希望、共産、社民、野党系無所属による野党共闘」が成功していればという仮定のもと、朝日新聞は独自に、各選挙区でのこれらの候補の得票を単純に合算する試算を行った。その結果、「野党分裂型」226選挙区のうち、63選挙区で勝敗が入れ替わり、与党120勝、野党106勝となった。

63選挙区のうち、圧倒的に多いのが、希望と共産が競合するパターンで、49選挙区にのぼる。また、立憲と希望が競合したのは19選挙区あった。
  (まで)

 単純に、希望、立憲、共産の票を足し算したら、自民・公明の候補の得票を、小選挙区でも上回るということなんでしょうね。
 実際問題として、チャーターメンバーと言われる民進党からの離党者がいなかった場合は、都民ファーストの会の国政バージョンを小池都知事が志向したか、、そもそも、このタイミングの解散になったのか、、と考えると、単純足し算に意味があるのかどうか。民進党が前原体制でも、昨年来の野党共闘路線を進んで、小池新党も同じ路線に加わるって、考えにくい。
 政権をとったら政策的にゴタスタが見えている政党同士が選挙協力するってどうなの? って突っ込みと、方向性の違う議員は取り除けて、既存政党の議員を新党から立候補させるという混乱と、どっちのほうが与党に対抗するときに、不利になるのか。

 希望の党が選別排除をしているのに、共産党が希望の党を含め、野党候補一本化の為に小選挙区で候補を下すってことはないよね。自分のところの支持者が投票に行かなくなったら比例票まで減っちゃう。

 政策の地味なすりあわせをしながらの野党共闘よりも、「政権交代可能なもう一つの保守党」を望む風に期待するのって、本当に真ん中の人、支持政党なしの人にうけるかなあ。

 もう何十年も前、まだ小選挙区制ではなかった頃だけど、井上ひさしさんが「社会党と共産党の票を合わせれば自民党の票を超える選挙区がいっぱいある」と書いていたのを読んだ記憶があります。
 その頃はもっと共産党は独自路線だったから、「共産党への抵抗感から逃げる票もあるだろうから単純な足し算はできないかも」と思ったけど、「革新自治体」みたいな共闘が国政でもできればいいのにね、という思いは、アンチ自民党の一般市民の中に広くあったでしょう。

 以来、アンチ保守系浮動層の中には、社会党にも共産党にも「おまえら、いがみ合ってないで協力しろよな」という思いがずっとあって、一昨年あたりの国会前で「野党は共闘」とシュプレヒコールをした民衆の中でも、年配の人は井上ひさしさんと同じような思いをずっといだいてきたでしょう。
 でも実際に政党活動や労働運動をしている現場では、社会党系、共産党系で競い合っていたわけで、そうそう簡単には行かなかった。
 高齢化や労組離れやなんやかやの要素があって、だんだん考え方が変わってきたのかなあと思います。

 「単なる数合わせではなく理念や政策が大事」というだけではなく、それぞれの政党支持層の人々の意識も変わらないと、共闘というのは長続きしないでしょうね。