自衛隊は人殺しの練習 政治家がネチョウヨ化してんの? | みんななかよく

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なんか知事がぞろぞろ失言をしているというので、あちこちのブログをニャーニャー徘徊。

まえに村野・瀬玲奈と区切って読んでいた秘書課広報室 さんから、三つの発言を引用させていただきます。

http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-149.html  (知事たちに「失言」などひとつもない)


埼玉、愛知、宮崎か。選挙のない知事が嬉しがってはしゃいでいるってことなの?なんか試験のないクラスの児童が喜んでいるみたいね。


ここでは埼玉県知事、上田清司君の発言を考察します。

(引用)

埼玉 県知事  上田清司 発言抜粋
「自衛官は平和を守るために
人殺し の練習をしている。国民の生命と財産を守るため。偉いと褒めたたえなければならない」


gooニュースに載ってたasahicomでは、新規採用職員の就任式での発言と伝えて以下のようにまとめています。


発言は県庁職員としてのやりがいなど、使命感について触れた場面であった。「自衛官の人は、平和を守るために人殺しの練習をしている。警察官も、県民の生命や財産を守るために、人を痛めつける練習をする。だから我々は『偉い』と言って褒めたたえなければならない」と話した。


そもそも脈絡がわからない発言ですね。世の中にはなんらか実力行使を伴うお仕事があります。警備会社の人だって場合によっては実力行使するかも。屈強な男を採用して、そういう職員が日ごろから鍛錬していることもあるでしょう。「偉い」といって褒めたたえるものかな。警察や自衛官は公務員だから「偉い」というお上意識を持て、ということですかね。この場で発言するということは。

(詳しくは知らないけど、人気タレントにファンが殺到するときに、道をあけさせたりガードするのが専門の会社があるようです。目に立たないところでは、殴ったり蹴ったりの実力行使をしているというけど本当かな。)


また警察でも自衛隊(軍隊)でも、その仕事への理解が本当にあるのか、疑わしいところもあります。

警官は逮捕術とか習うでしょうし、そのため武道の鍛錬もするでしょうけど、そういうのって「人を痛めつける」っていうのかな。暴れる容疑者を取り押さえるのは、即、「人を痛めつけること」って言われたら、お巡りさんはあんまり嬉しくないと思うワン。(前のエントリーを引きずっている)


軍隊だって目的合理的な組織ですから、最初から人殺しを目的としているわけではありません。戦闘行為は殺傷を伴うのは現実ですが、訓練は「人殺しの練習」と形容されるほど単純なものなのか。こういう粗雑な丸め方って、他人の職業に対する無理解を示しているようにも思う。


わたしがこの上田知事発言が気になるのは、往年の今東光和尚(参議院議員)の「自衛隊の仕事は人殺し」発言と比べてしまうからです。

前に書いたエントリー。

http://ameblo.jp/kandanoumare/entry-10025839811.html

今東光は戦場にいったかどうかはともかく戦争を経験した世代。その発言も本音を思わず言ったものという感じがするし、その軍隊は人を殺すもの、という認識も、軍隊否定の反対陣営の人と共通の認識があるように思える。だいぶセピア色のかかった思い出だから情緒的に思うだけですけどね。


それに比べると埼玉県知事の発言は、「忌憚なく表現した率直なワタシ」という自意識があったり、「平和維持には軍隊が必要であり、軍隊は人を殺傷するのが目的。それを否認するサヨクの観念的平和論はダメポン」という批評意識があったりするように感じられる。ネットウヨクさんと通底しているってことね。


なにより、実力行使を伴う公共的な業務を、「人殺し」とか「人を痛めつける」とかいう現象に限定して理解・説明しようという発想の仕方が、著しく偏頗です。「ひょっとしたら俺って頭わりーのかも」と思うようなら政治家もネットウヨもやっていないかもしれませんが、少し内省してほしいなと思います。


残りの「失言」は他の人がいろいろ論じているからいいでしょう。