不動産投資家にとって、融資の金利はキャッシュフローを左右する重要な指標です。
長い間、日銀・黒田総裁(+安部首相)の異次元の金融緩和政策によって、我々は低金利を謳歌して来ましたが、それもいよいよ転換となりそうです。

最近、ドル円相場において、円買い介入の動きがありましたが、それも米国イエレン氏の牽制発言で、今後の円買い介入が非常にやりにくくなった模様です。
植田総裁と岸田首相の会談が久々に行われたとの報道があり、植田総裁の発言も利上げ寄りに傾いてきていて、ドル円の円安を防止する対策としては利上げもやむなしとなる予感があります。


そうはいっても、米国のように0.25~0.5%の利上げを年に何回も行うことは、日本では到底無理と思われます。
せいぜい、0.1%や0.2%程度の小幅な利上げ、しかも年に数回程度しか許されないでしょう。

なぜなら、特に変動金利で住宅ローンを借りている多くの庶民が苦しむからです。
減税で政権を維持したい岸田首相にとって利上げは避けたいはず、しかし金融市場での円安は頭が痛い両ばさみの状態です。


不動産投資家と言えども、利上げに対して無傷では済まないと思います。・・・が、一般庶民に比べると耐力があるはずです。
何故なら、住宅ローン支払いの原資は、
・一般庶民は給与から
となりますが、不動産融資の支払いは、
・大家は入居者からの賃料から
充当されるからです。


先週、たまたま金消契約の変更手つづきがあり、銀行に聞きました。すばり、今後の融資の金利上昇があるか否か。
答えは、
・短期プライムレートが上がればありえる
というものでした。
要するに、不動産融資(プロパーローン)の金利は、短期プライムレートに連動すると考えるべきです。


現在の銀行の短期プライムレートは、銀行で多少差がありますが、次のようになっています。
<都市銀行、SMBCや三菱UFJ等>
 1.475%で統一されている模様
<地方銀行>
 1.85%(Y銀行)
 2.35%(HN銀行)
 など、1%後半から2%前半が多い


現在、私が受けている不動産融資(プロパー)の金利(変動)は1.0%~1.3%。今後は、各銀行の短期プライムレートの変更に良く注意しておくようにしましょう。

一つの対策としては、変動金利で借りている場合には、固定金利に切り替えるということも有効かもしれません。
また、現在でも融資返済がきつい場合、0.2~0.5%の金利上昇となる場合の返済シミュレーションの実施をしておく事を強くお勧めします。


私の場合は・・・・幸い、残債はかなり減ってきておりますし、
手持ち資金もありますので、逆に残債を大きく繰り上げ返済するチャンスと捉えていこうかと思案しているところです。
ただし、一般論としては不動産融資の元金を早期に繰り上げ返済することは、全くの禁じ手であることは、付記しておきます。


今日は、不動産融資の金利が上がる可能性について、述べてみました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。