投資を知ろう! 保有資産3億円のシロウト投資家・神田川トウシロウです。

先日、40代の知人Tさんから「株式投資を始めたいのだが、いつ始めたらいいか?」という質問がありました。

証券会社の営業担当者に聞くと、間違いなく「今でしょ!」という答えが返ってきます。

今すぐ始めるべきという理由として、たいてい次のように説明します。

①株式投資は複利で資産が増える。早く始めて長く持つと、複利の効果が大きくなる。

②株式投資では経験がものを言う。早く始めて経験を積むと、投資家として成長できる。

③高齢になってからの大負けは生活へのダメージが大きいが、若い頃なら大負けしても取り戻せる。

④下がってから買おうとしても、いつが底値かはわからない。タイミングを計っていると、買い時を逃してしまう。

この4点はすべて真実です。が、一つ確認しなければならないのは、そもそも本人が株式投資をできる財産状態か、という点です。

言うまでもなく、株式投資にはリスクが伴います。大勝ちする場合も、大負けする場合でもあります。財産が少なく、余裕のない状況で大負けすると、生活が破壊されます。

聞けばTさんは住宅購入のローン(変動金利)があり、まだ数千万円の残高があるとのこと。これから住宅ローン金利の上昇と株価の下落がダブルでやってきたら、自己破産する可能性があります。

ということで、Tさんには「まず住宅ローンの繰り上げ返済を優先するべきでは?」とアドバイスしました。

証券会社の営業担当者は客に株を買わせてナンボ。うのみにせず、冷静に判断したいものです。