投資を知ろう! 保有資産3億円のシロウト投資家・神田川トウシロウです。
知り合いのAさん(30代、独身)のお話。Aさんは関西の国立大学を卒業し、電機メーカーに勤務しています。
入社4年目からAさんは、株式投資を始めました。国内の高配当株を中心に投資し、資産残高は現在600万円です。
Aさんは仕事の関係で中小企業診断士のことを知り、早速勉強を始めて2年後に資格を取得しました。診断士は難関国家資格で、2年で合格したというのは凄いですね。
会社員が中小企業診断士の資格を取っても、たいていその後は何も活動しないのですが、Aさんは中小企業診断士の団体に所属し、平日夜と休日を使って中小企業の経営支援をするようになりました。
Aさんは有能で、きっちり仕事をするので、中小企業経営者からも評判が良く、依頼される業務がどんどん増えてきました。現在、年間50日くらい稼働し、約100万円の副業収入を得ています。
本業の収入600万円に加えて副業収入100万円で年収は700万円。同じ世代の会社員と比べてかなり高収入です。
とここまで読んで、Aさんのことをどう思いますか?
「難関資格を取って、副収入もあって、完全な勝ち組じゃん」と思われるかもしれませんが、私はあまりAさんに共感できません。
50日も副業に使うというと、その準備などもあって週末はほとんど副業のために使うことになります。そのためAさんは趣味や友人との交際を制限していますし、株式投資は近年ほったらかし状態です。
また、Aさんが勤務する電機メーカーは副業を容認していますが、あまり歓迎していません。そのせいか、副業優先で残業・休日出勤を拒否するAさんは、同期との出世競争にやや遅れを取っています。
100万円の副業収入のために会社での出世を棒に振るのは、長い目で見てマイナスの方が大きいように思います。
また、Aさんのように頭が良い人なら、株式投資のことをしっかり勉強したら、かなりパフォーマンスが上がるでしょう。トータルで見ると、Aさんの場合、副業は財産形成にかえってマイナスになっている印象です。
私なら副業はほどほどにして、会社の業務にもっと集中し、週末は株式投資の勉強に使います。Aさん自身の判断ですし、非常に充実した毎日のようなので、他人がとやかく言うものではありませんが…。