投資を知ろう! 保有資産3億円のシロウト投資家・神田川トウシロウです。

私は株式投資が中心で、不動産は(自宅以外には)沖縄の軍用地を少し持っているだけです。なので、マンション投資について偉そうなことを言えない立場ですが、でも言わせてもらいます(笑)

はっきり言って、普通のサラリーマンがマンション投資に手を出すのは「正気の沙汰ではない」と思っています。なぜなら、マンション投資はあまりにもリスクが大きいからです。

代表的なリスクを確認しましょう。

①修繕積立金の不足による資産価値の下落

多くのマンションでは、売りやすくするために毎月の修繕積立金を低く抑えており、修繕積立金が不足しています。また、今は修繕積立金が十分にあるという健全なマンションでも、今後は人手不足で修繕費が高騰することから、長期的には不足するケースが続出するでしょう。

修繕積立金が不足すると、大規模修繕に合意できません。大規模修繕をせずにダマしダマし住んでいると、最終的にはボロボロの廃墟になるでしょう。

②金利上昇

多くのサラリーマンが変動金利で借入をしてマンション投資しています。今後金利が上昇したら、返済不能になるケースが続出するでしょう。

「俺は高収入だからちょっとくらい金利が上がっても余裕」という人も、安心できません。同じマンションで返済不能で物件を手放す人が増えると、市場価格が下落し、結局、自分にも悪影響が及びます。

③空室リスク・賃料下落リスク

いま、多くの地域で人口減少が減っています。人口が減れば、借り手が減り、空室リスクや賃料下落リスクが高まります。

「それは地方の話で、東京なら心配ない」と専門家(と称する不動産屋の手先)は言いますが、そうでしょうか。東京でも21年後の2045年から人口が減少します(これは楽観的な人口推計に基づいており、実際はもっと早いでしょう)。都心部のかなり優良な物件でない限り、空室と賃料下落を覚悟する必要があります

④地震

地震調査研究推進本部地震調査委員会によると、2020年の時点でM(マグニチュード)7程度の首都直下地震が「今後30年以内に70%の確率で発生する」そうです。今なら26年以内に70%となります。

多くのタワーマンションは、揺れには耐えれても、地盤が液状化したらひとたまりもありません。また湾岸の物件では、地震で地域丸ごと孤立してしまうというリスクもあります。

 

マンション投資は、これだけ巨大なリスクがあるのに、表面利回りが7%前後、諸経費や空室期間を考慮した実質利回りは5%未満と言われます。ハイリスク・ミドルリターンと言えます。

短期で転がそうというプロは別にして、長期投資する個人投資家は、リスクとリターンを考えたら、マンションには手を出すべきではありません。

いま、タワマンブームで、都市部のマンションは新築・中古を問わず高騰しています。逆に考えると、投資目的であれ居住目的であれマンションを所有している人にとって、今は絶好の売り時ではないでしょうか。