いわき市では停電が続いている・・・。
撮影に行ったのは3月31日・・・あれから復興に向けての進展はあったのだろうか・・・。

たまたま被害の逃れた一軒やだけが残るいわき市の薄磯地区・・・。海岸沿いは壊滅的被害を受けている。
原発事故、それによる風評被害のため他県(岩手県・宮城県等)に比べ復興が圧倒的に遅れている福島県。
今後の余震も含め予断をゆるさない状況・・・後手後手の政府の対応に地元での不安が募る。

何故か古い新聞が・・・いつの時代も政治家はあてにならない・・・。
被災地以外(=傍観者)では相変わらずあれこれ情報が飛び交っているがこれは何とかならんものかっ!
どれもマイナス思考のものばかり・・・そんなに日本がいやなら海外に引っ越せば良いのに・・・。
まぁ~その勇気もないから吠える人が多いのだろうけど・・・。
・・・もしくは”引きこもり”が多いのかなっ!?
普段は地元でうだうだしている私、写真人だが今回、福島→関東→関西→北海道と移動をしていると、いろんな事が見えてくる・・・ちなみに明日から北海道・・・そのあとは美浦トレセンのある茨城へ・・・。
己の見たもの、感じたものしかこのブログでは書けない・・・。
”この国民にこの政府”・・・地方統一選挙の結果が現状の政治不安を物語る・・・。
でっ!いわき市・・・今日、大きな余震で久々にニュースに流れてた・・・。停電が続いているようだが被災者の方々の生活心配・・・あと、原発周辺で暮らしている方々の事も・・・。
震災から今日で一ヶ月・・・流されてしまった町に戻っては自宅を整理している方々が多い。

天を見上げるお人形・・・泣いているように見える・・・。
「お孫さんの写真ですか・・・。」声をかける。

「・・・・・・娘です・・・・・・。・・・今は34歳になります・・・。・・・津波のとき自宅の中にいたんです・・・。
家ごと津波に流されてしまって・・・。”お母さん、お母さん”っていう最後の娘の言葉は忘れられません。
もう少し、私に勇気があれば娘を助けることが出来たんですけど・・・。」
泣きながらに話を続けられるお母さん・・・昨日がお葬式だったという・・・かける言葉が見つからない・・・。

「・・・私は運良く助けられたのです・・・。娘は丘の上の小学校の付近で発見されました・・・。・・・流れてきた瓦礫で全身キズだらけだったんですよ・・・。・・・私は全身打撲で病院に運ばれたんですけど歩けるようになったと言う事で退院させられました・・・。」
「・・・今はどのようにお暮らしなんですか・・・。」
と言葉をしぼり出すのが精一杯の私、写真人・・・。
「市内(=いわき市)のお友達のご自宅でお世話になってます・・・。福島は原発事故のニュースばかりで、復興がかなり遅れてます・・・。・・・言葉が悪いですけど、毎日のようにニュースで流れる三陸の方々が羨ましくも思えます・・・。この辺は全く被害が少なかったかのようにニュースで流れませんからね・・・。関西に嫁に行った娘も福島の震災被害状況がニュースで流れないので不安なようですし・・・。
カメラマンの方ならもっと福島の震災の被害についても伝えて下さい・・・。」
最初は風評被害(もちろん原発事故によるもの)による福島の現状を見てみようと思っていた私、写真人。
このお母さんの言葉で福島(・・・個人での取材なのでごく一部ではあるが・・・)震災の被害の状況を微力ながら伝える事にした・・・。
最近では福島県内でも少しずつ落ち着きを取り戻したせいか、個人の方々でもWebを利用して福島県の被害状況を発表せれている方々も多い。
・・・偏った報道の多い大手メディアはもはやあてにはならない存在なのかっ!?
とっ!
「危ないですよ・・・大丈夫ですかっ!!」

津波で流された車が瓦礫と化した自宅に横たわっている。そんな中、自宅整理をする住民の方に声をかける。

「娘に自宅へ行って母子手帳を持ってきてくれるように言われて・・・探しているんですよ・・・。確か、この辺が居間でタンスの引き出しに入れてあったはずなんですけどね・・・。」
「でも危ないじゃないですか・・・崩れてきたら大変ですよ・・・。」
「大丈夫だよ・・・すでに消防車がうちに来ているから・・・(苦笑)。この赤い車は消防車なんだよね・・・。津波で海岸沿いにあった消防署から流されてきたんだよ・・・。

「失礼ですけど、こんなになってしまったのに良くお分かりですね(ものを探す)。」
「そりゃ~分かるさっ、自分の家だからね・・・。ほれここが居間で、ここが台所・・・。玄関がそっちで、このあたりが駐車場だよ・・・」
・・・全くわからない・・・いやっ、当然分かるはずのない私、写真人・・・。
「お父さん・・・写真が出てきたよ・・・。母子手帳もこの辺だね・・・。」

「写真なんて普段は撮ったらしまったままなのに・・・。こんな時に家族の写真を見ると和むね・・・。」
笑顔がこぼれる。
「ご家族は皆さん無事だったんですか!?」
「運よく、皆無事だったですよ・・・。家財はすべてなくなってしまいましたが・・・。震災直後は泣いてましたけど、今はもうな涙も出ませんよ。泣いてばかりいられませんからね・・・。」
・・・聞いてる私、写真人の目が潤む・・・。
「その写真・・・泥をかぶっていますけど、きれいに水であらって日陰で干しておけばまた綺麗になりますよ。
キズは仕方ないですがシワもある程度直りますよ・・・。写真のプリントって特殊な紙で結構丈夫なんですよ」
「あっ、そうなんですか・・・さすがカメラマンの方ですね・・・。」
今回、初めて被災者の方に感謝された・・・笑顔をがこぼれ、少しだけうれしくなる私、写真人・・・
震災から一ヶ月・・・。

現実的な話・・・被災以外では日常の生活が当たり前に始まっているであろう・・・。
私、写真人地震、震災後日本中あっちこっちに飛びまくっていて感じたことだ。
・・・・関東・・・関西・・・北海道・・・実家のある九州・・・・。
だが、多くの日本人が今回の震災で心に大なり小なりキズを負ったに違いない。
「あまり落ち込まず、元気に過ごす事が復興への近道でっせ。被災地以外の人がオロオロしたり、くよくよするのは良くないと思いますわ!阪神淡路大震災のあと見事に復興できたのは、関西人の明るさもありますからね・・・。何より”騒がしい”大阪の被害が少なかったのが不幸中の幸い(笑)」
震災にあった関西在住の知人の言葉。

写真は今だ開発の続く大阪・阿倍野界隈。
しかし、自宅を離れて明日で一週間・・・東日本の余震が気になる・・・
・・・今年の春休みはどこにも遊びに行けなかった・・・。仮面ライダーの映画・・・まだ上映しているだろうか・・・。
ゴールデン・ウィークは久々に子供を連れて遊びに行くかっ!?
★注意★
ここの記載されている写真と本文は関係ありません。
また、個々の発言についてもあくまでも地元個人の方々意見であり、
私、写真人の意見&いわき市民全体の意見ではないという事です。
プライバシーの保護のため、お話を伺った方々の個人情報等は一切公表致しません。
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