破る日が訪れていた。
結果は×!
朝から取材陣がG1レース並みに来ており、大変な一日。
その日の東京競馬場は武豊本人も気合いを入れてレースをしていた。
本来ならそんな日に、三浦が武の記録を抜くのが面白いところではあるが、
そこは競馬。そう簡単には上手く行かない。
私、写真人も第一レースからいたのであるが、三浦はそっちのけ!
勝つはずがないのである(かなり自信があった!)。三浦の写真なんて一枚も撮っていない。
それより、今週締め切りの写真があるので、三浦どころではない。
なのに、なにの・・・・。
競馬を知らない、競馬カメラマン達は三浦が騎乗しているレースはすべて
撮影していた。中にはパドックから撮影している人もいたりなんかして・・・・。
ご苦労である。
そんなに三浦の写真ばっかりとってどうするの!?
勝ってもいない三浦の写真ばかり撮ってどうするの!?
記録を破る事は偉大ではあるが、
写真的には、三浦が初めて勝った初勝利の方が意味が深い。
いずれ、三浦が武豊のような騎手になったとして(なるかなぁ~??)、
一番、貴重なのは初勝利の写真ということになる。
もちろん、私、写真人は三浦の初勝利の写真を持っているので、
じたばたしない。
・・・銀塩カメラ時代では毎レース、三浦を撮影するなんて無駄なことだけど、
デジタルだとそれが可能になる。フィルム代がかからないからだ。
ただ、そうして撮った”意味のない”写真はギャラが発生するわけでもなく、
意味なく、パソコンに取り込まれるだけ・・・。
デジタル写真はやはり、消耗写真である。
そんな写真を撮るカメラマンも消耗品扱いだけどね・・・。
私、写真人は消耗品にはなりたくないので、あえて三浦の写真は撮らず、
皆さん一生懸命に写真を撮っている姿を撮ったのであった。