(写真はKATO103系の物)
ブロ友の「美里山倶楽部さん」が、KATO製115系長野色(旧製品)のLED化にチャレンジしたので、私の改造履歴の話と「12Vで使うLEDの基本構造」の話を乗せることにしました。
なお、車で使う場合、実際は16Vぐらいで動いているので抵抗値をもう少し大きい物にしないといけません。
●基礎編(抵抗を使う方法)
12Vの電気を流す場合、3Vに落とすために抵抗を間に入れます。基本的にはこれだけで、鉄道模型の場合「ライト」「テール」でLEDの向きを反転させるだけです。これは覚えておいて下さい。
計算はややこしくなるので省略。「白色LED」「電球色LED」(3φの砲弾形LED)を使う場合の話になりますが、抵抗は460Ωより高い物で1000Ωぐらいまでになります。もちろん明るい方が良い場合460Ωか560Ω前後がお勧めです。
余談(飛ばしてOKです)
○初期の3色LED(赤・緑・オレンジの砲弾形・角形)
こちらは5V仕様みたいで、12Vで使う場合KATO製の基板を見る限り「270Ω」みたいです。
注意なのは「オレンジLEDライト」「赤LEDテール」の模型から、電球色LEDへ乗せ換える場合、「460Ω以上の抵抗」へ乗せ換える必要が出てきます。
○1990年に開発された後発LED
基本的には「青色LED」「白色LED」「電球色LED」「黄色LED」「紫LED」等が該当しますが、こちらは3V仕様みたいなので、460Ω以上の抵抗との組み合わせになります。
チップLEDは全色こっちのグループになります。
●余談2「CRD方式」
抵抗の代わりに「CRD」というのを付けると、電気の強弱に関係なく「一定の明るさ」を実現出来ます。
いっけんこっちの方が良いと思われますが、こちらは12Vが直に掛かっており、逆電流が掛かった時点で青白い光とともに一発でLEDが死亡します。(何回か見ている)
そのため、「ダイオード(片方向だけ電流が流れる)」もセットにしないといけないため、場所が狭い鉄道模型には、乗せるのに苦労します。
初期にいくつか試しましたが、なぜか数回走らせるとLEDがダメになるため、現在は残っていないと思われます。
●TOMIX製汎用基板
これは少し前の基板で、現行品では消滅していますが、「中古購入」や「昔の製品を大事にしている」場合、重要になってくると思います。
基本構造は、右下の「3点ダイオード」で電気の流れで片側の電球を光らす方式です。
さらに旧基板は「茶色や黒のコンデンサが無い」物も存在します。
これに抵抗とLEDを付ける場合、無理矢理電球のハンダ部分に付けても良いですけど、チップ抵抗にするとスマートにつきます。
少し小さくてわかりにくいですが、「3点ダイオードの右側部分」のパターンを切断して、そこにチップ抵抗を乗せています。
そうすると、そのまま電球の位置にLEDを付けることが可能になります。
付かない場合、コンデンサや黒いのを取っ払うとつきます。
※抵抗は+か-のどちらか通り道に、挟んでいればOKです。
●KATO製汎用基板AのLED化
さてさて、ここからが本番です。何種類か基板が存在する為、一応「汎用基板A」としておきます。
(211系等の長細い物が「汎用B基板」、153系基板形状の物を「汎用基板C」としておきます)
これは初期の頃にLED化した「183系八王子ライナー」です。JR化後の「特急マーク無し」「1パンタ化」「大きなJRマーク」などで不人気でしたが、よくよく考えたらこの時期のモデルをよく模型化したなと、逆に感心しています。
話が脱線しました。
ちょうど良い写真が出てきました、電気の流れですね。
上がヘッドライト、下がテールライトです。
方向転換で±が逆転しますが、それは置いといて、赤の+側がオレンジのダイオードを通り電球へ行って、青のマイナスがそのまま出ていくという方式です。
電球の場合±が逆転してもライトが付くため、オレンジのダイオードで片側方向だけ電気を流しています。
ダイオードですが「黄色が電気の出口」になり、矢印だと考えてください。(テールはダイオードが逆向きに付いています)
それに対してLEDは別名「発光ダイオード」と呼ばれており、片方向のみ電気が光りますので、基本的にはダイオードが不要になります。(抵抗の場合は3Vに落としているので逆電流でもLEDが破損しづらい)
なので「この場所に抵抗を入れちゃえ」となるのですが、実際の所「抵抗は1個で共用する」事が可能です。
この183系の場合、標準のダイオード入れてますね。
しかも抵抗が無理矢理、裏に乗せてます。
この位置は、床下を加工する必要が出る場合があります。
結構シビアなんですよ。
写真は「白色LED」にして、ライトレンズ部分に「マッキーのオレンジ」を塗ってます。
「本来のヘッドマークの色」に化けましたから、これは感動しましたねぇ。
それだけ、旧製品の「ライトのLED化」はお勧め出来るんですよ。
●115系1000番台「長野色」(旧製品)
この製品も初期に改造しました。
中どうなっているかというと・・・。
あ、ここに抵抗持ってきたか・・・。
ダイオードは省略していますね。
抵抗を右下の基板の先から、下のパターンの間にハンダ付けしています。
この抵抗の配置が、後に「チップ抵抗で近道させても、良いんじゃね」となります。
全然別物ですね。
やはり旧製品の「LED化」は意味はあります。
●現状の「汎用基板Aの改造」(103系の場合)
全部取っ払った状態です。この状態ですと、純正の穴に縛られることが無くなります。
基板を見ていくと、左側の足は穴2個に直結。右側は足から少し離れているので抵抗で繋げます。
コレをチップ抵抗にすると・・・。
逆さになってすみませんorz
左右逆転して左側の足に抵抗を介して穴に直結。
コレにより「右端の穴」「左端の穴」共に2個ずつ使えることになります。
これは完成写真ですが「ライトのLED」と、下側から「テールのLED」が設置出来ます。
話を戻しますが、「ライトのLED」を先に穴に通します。
ケースに入れて足の位置を決めた後、外してハンダ付けします。
足の切断はまだです。
ライトの点灯を確認。逆ならやり直します。
合っていればLEDの足を切断します。
次にテールのLEDを付けますが、LEDの「中の切り欠き(斜めの空洞)」が逆になることを確認して、同じようにケースに入れて足を曲げて位置を決めます。
103系の場合、表から回しても良いんですけど、裏側に余裕があったので、LEDの足を裏側から通しています。
(ウエイトの部分にセロテープ貼ります)
点灯を確認後、LEDの足を確認します。
こんな感じで、ケースに収まることになります。
「福知山線仕様」
他にも色々変えてますけど、昔から有るKATO製103系のイメージが、一変しています。
「横浜線仕様」
「赤羽線仕様」
「中央線・特快仕様」
撮る角度にも寄りますが、ホント化けますよ。
基板は違います(汎用基板B)が、デカ目なんかは「大化けですよ」。
(豊田電車区もどきw)
KATOさんは加工しやすい「砲弾形LED」が多いですからね。
これは失敗しにくいので練習にはもってこいだし、慣れたら「チップLEDに挑戦」という流れになりますね。
持っている車両を変更して、感動するのも楽しいので、是非ともチャレンジしてくださいね。
以上、「LED改造の話」でした。