黄昏のレインボーブリッジ。 | プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

 

 

 お台場へは年に数回訪れる。都内でも人気の観光地であるため、国外からの観光客も多い。年代的にはやはり20~50代の人が多く若いカップル達をよく見かける。ビーチから眺める海とそしてレインボーブリッジ、夏であればその海に多くの屋形船が連なるように浮かぶ。お台場海浜公園の夜景は特に美しく時間の経過も忘れてファインダーを覗きカメラのシャッターを切る。
 この日はお台場の最も近い位置からレインボーブリッジを撮る事が目的だったので、砲台跡のある先端までひたすら歩き目的地へと向かった。『お台場』の由来は江戸時代ペリー艦隊の来航が切っ掛けとなり、江戸幕府が江戸湾の防備強化のために築いた『品川台場』だそうである。その砲台跡の更に先端(海沿い)まで行き撮影ポイントを物色。松林に囲まれた辺りには人影は殆どなく、周りを気にせず撮影する事が出来た。夕暮れ時ではあったが、思い描いていた夕陽には見放されてしまったようで沈む夕陽の赤がレインボーブリッジとお台場の海を赤く染めてくれるのを期待したのだが、その点が残念であった。
 ファインダーを覗いている時は気付かなかったが、レインボーブリッジの遥か向こうに東京タワーが赤く光っている。時計が18時を回った頃、レインボーブリッジが白色でライトアップされて一際その存在感を醸し出してくれた。午後19時を過ぎすっかり陽が落ちると辺りは漆黒の闇に包まれた。砲台跡の辺りには街灯も殆どなく、撮影を終えて帰路につく時、足元が真っ暗で転倒しないよう細心の注意を払ってゆっくり歩いた。数年前、真っ暗な中でカメラを抱えたまま階段で滑って転倒し大怪我を負った時の事が脳裏を過った。右足が腫れ上がり骨折はしなかったものの痛みで夜もまともに眠れず地獄のような一ヶ月だった。あの時はミラーレス一眼を買ったばかりでカメラを守る為に身体を張ってしまった結果だった。その時の傷跡は未だに消えず右足に残っている。怪我をする前の元の足にはもう戻ってくれないようだ。写真を撮る時、皆さんも足元には十分注意して下さいませ。
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