あっぱれ、琴光喜。 | プールサイドの人魚姫

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うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。


お相撲 大相撲名古屋場所が熱く活気に湧いた。琴光喜の快進撃が始まった事と、白鵬が横綱として初めて臨む場所でもあるからだ。朝青龍は至ってマイペースを維持。注目されたのはやはり、琴光喜と白鵬の二人。といっても他の力士たちが注目されなかったと言うことではなく、話題性から見ればこの二人だろうと言うわたしの勝ってな判断である事を付け加えておく。
白星街道を突っ走り、土俵上でガッツポーズを決める回数が増える度、ファンの心も両手でガッツポーズを決めていただろう。大関昇進への期待と自分の故郷でもある名古屋場所だけに、地元のファンに大関と優勝、この二つをプレゼントしたかったに違いない。
勝負とは酷なもので、ものの見事にその夢を一瞬にして打ち砕く。優勝への大きな一歩となった対稀勢の里との一番は完璧な敗北となってしまった。この勝負は先手を取った稀勢の里を誉めるべきだろう。いつも通りの力強い相撲をとらせて貰えなかった。
目前に大きな優勝の文字があり、それを手中に収める事がどれほど難しい事かを改めて思い知らされる結果となった。土俵を背に向けて去る琴光喜の眼に悔し涙が溢れていた。自分の不甲斐なさか、ファンの期待を果せなかった等の思いが大粒の涙となって流れ出たのかも知れない。
しかし、この時点ではまだ優勝の可能性が消えた訳ではなかった。朝青龍の取り組みがまだ残っており、その結果によっては優勝決定戦に望みを繋ぐ事が出来た。しかし、彼は自分の力でそれを果したかったのだろう。
佐渡ケ嶽親方(元琴の若)が心配そうに見詰める姿が印象的でもあった。そう言えば、琴の若が現役の時代、わたしは彼に対し、この力士は将来横綱になれる可能性があると思っていた。その恵まれた体格、背も大きく足は外人力士かと思うほど長い。素質は在ったと思われる。ただ、残念な事に彼の顔があまりにも優し過ぎた。
顔も力士の武器であり、相手を圧倒させるほどの眼力も必要。琴の若は自分が横綱になる為、闘争心を発揮し、相手を蹴散らし土俵上から睨みつけるような攻撃心が薄かったと思う。その代わりに人への思いやりは顔中に溢れていた。
親方が一番似合う人、力士を育てる事の方が向いていたのかも知れない。
悔し涙を見せる力士、勝負へのこだわりを持った力士がどれほどいるのだろうか。琴光喜のような悔し涙は自分自身を更に成長させるのである。わたしの息子が空手大会で初めて味わった勝つ喜びと敗れる悔しさ。涙をボロボロ零し、肩を震わせながら泣いていた姿を思い出し、胸が熱くなった。大関琴光喜、年齢など気にせず次の場所で横綱を目指して欲しい。