俳句甲子園(第26回)が今年も松山で行われます。

 

6月に予選。

8月に全国大会。

 

全国大会への切符をかけて地方予選がおこなわれました。

 

北海道は6月17日土曜日 札幌市東区民センターで実施されました。

 

朝9時から夕方5時までの長丁場だったのですが、

会場の設営と受付の担当(ボランティア)になりまして、

じっくり高校生の俳句を楽しむことができました。

 

札幌北高校

旭川実業高校

旭川東高校

 

3校5チームの争いでした。

あら、札幌西高校はー?小樽潮陵高校はー?

とか思うのですが、学生が5人集まらないとか

俳句が判らない人が顧問になるとあっと言う間に

チームを作れなくなるのです。

北海道の俳句文化の根付きはまだまだ小さい範囲なのよと言わざるえません。

先生が俳句の指導が出来るのか?そこがかなり重要なってきちゃうから仕方ないなですが。

そして戦うための情報収集は簡単ではないですね。

 

ボランティアの立場なのですが、

おばさんこう思ったわ!

それを書いて行きたいと思います。

 

その1

「類想類句ではないか?」

今回の兼題は「日永」「山笑う」「草餅」「ヒヤシンス」でした。

特に「草餅」は「祖父」「孫」を使いがちのようでした。

そこをまずは避けた方が良いのではないかと思います。

草餅=草の苦みがするからでしょう。だから祖父なのかなとはわかるのですけどそれだけじゃないような。

「美味しい」の表現を別な表現にもっていく。遠すぎず、近すぎず。

まず「草餅」を食べて俳句を詠んだかな?と疑問に思いました。

感触や味、香りなどをオリジナルな表現で詠んだら強いのではないかと思います。

 

「山笑う」は漢詩から日本語になった言葉ですから難しいのですが、

擬人法の言葉だと覚えて他の表現と重なってきつそうではないか確かめましょう。

 

「ヒヤシンス」は光の表現とよく使われ過ぎます。

庭、公園を使っては類想類句がたくさんあると思います。

 

その2

「高校生の俳句なのか?」

俳句は風景を切り取り詠むのが得意な文芸です。

高校生の目線の高さで詠んでいるのか?

俳句の雑誌には年上の方が「孫」「子」と読み込み俳句を作られていることは多くあるのですが、高校生はその「孫」「子」にあたります。自分に子供がいるように俳句を詠むのはすこし違和感を覚えます。

そして俳句甲子園なので場にふさわしい言葉のチョイスがほしいところ。

参考になるのは俳句甲子園に出された過去の俳句なのではないでしょうか?

 

その3

「その俳句で全国大会戦えますか?」

自分が表現したい俳句で戦いたいのはわかるのですが、客観的に分析して「この俳句で戦えるか?」と折角5人で1チームなのですからみんなで話し合って分析してみましょう。「5・7・5」の17音勝負なので俳句の基本のルールから外れすぎると「俳句ではない」とされてしまいます。

季重なり、日本語分法としての正しさ、言葉のチョイスなど少し話し合った方が良い句になりそうなんだけどなと感じる句が多かったのです。

そして、旭川東Aチームが優勝したのですが、最優秀句は旭川実業から出て試合では披露されなかった俳句が選ばれたのです。二位になったであろう句も旭川実業。もしかしてその俳句がチョイスされていたなら旭川実業が優勝したかもしれないのです。

一回の試合で出せる俳句は3句。(2句は選句して脱落させる)折角作っていたのにー選ばなかったのは後悔されていると思います。

良い句とは何かという選ぶ力も試されているのです。

 

優勝した旭川東高校の優勝の弁が「なにが俳句なのかわからないけど、そのことを求めて今後もいくだろう」と述べられていたのですが、本当にその通り。私たちも「何が俳句なのか?」をずっと問いながら作り続けているのです。

 

ボランティアの分際でー、

ちょっと感じたことをここに残しておきます。

 

もう少し、俳句の人口が若い人たち(特に北海道!)に広がればいいな!