あなたの云っていることにはワケワカメなところがある。おっと、またこのようなことを云われてしまった。

 

ご本人に実験台になってもらうえるかと、次のユークリッド幾何学の公理を伝えた。

 「一直線が他の二直線を切って、その一直線に沿う一方の内角の和が、二直角より小さい時は、その二直線は、その内角の側で交差する」 

 

もし本人が、はい、ワケワカメですと答えようものなら、筆者は、さらになぜですかと聞くだろう。云われたことが難しいからワケワカメですという答え方はたしかにある。例えば、筆者にはアインシュタインの相対性理論はワケワカメである(初告白)。理由は、筆者には難解だからである。

 

先の公理はどうだろう。簡潔明瞭で解釈の分れるところなどまるでない。つまり難解とは真逆である。超単純明快である。ではなぜワケワカメなのか。理由は、それが抽象的だからである。

 

ここで思い出して欲しい。

 「この世の大切なことは、いつも抽象的に語られる」 

 

それに具体的な解釈をつけるのはメッセージの受け手の務めであるということだ。