石川県の出生数は毎年大凡9千人強である。5歳児までの子供は6万人弱いる。今日、就学前の乳児・幼児はどのように過ごしているのだろうか。

 

ソニー創業者の井深大さんが45年以上前に出した 『幼稚園では遅すぎる』 を再読し、人生は3歳までにつくられる、という主張に耳を傾けた。昔から幼児教育の大事を説いた人はいた。

 

金沢で唯一のフルタイムのモンテッソーリスクール「カサデバンビーニ」を開園した温井理津子さんに話を聞いた。モンテッソーリ流に預かった幼児と時を過ごすのは簡単である。肝要なのはその子の家庭環境といかに協調するかである。親御さん(特にお母さん)の能動的理解が鍵となる。

 

ノーベル賞経済学者ジェームズ・J・ヘックマン教授の就学前教育の研究がある。結論は次の2つ。1つ、就学前教育がその後の人生に大きな影響を与える。2つ、就学前教育で重要なのは、IQに代表される認知能力だけではなく、忍耐力、協調力、計画力といった非認知能力も重要であるということ。

 

金沢に幼児教育のあり方について議論が起こらないだろうか。