(パンタグラフ4基が並ぶ)
「蒸気機関車で引ける特別急行列車」を探していた時期があったのですが,中古品でこれ,しかも付属品使用ずみ程度,床下機器取付済みかつ,メーカー希望小売価格程度の良品を見つけた時の驚きと喜びはよく覚えています.
本日は,パンタグラフが特徴的な「カニ22」を含む20系さくらを紹介します.
実は明日で登場から60周年となります.
直流電化区間ではパンタグラフを掲げて架線電力をサービスに使用していました.
編成的にも,ナシ20・ナロ20・ナロネ22・カニ22がこの順で連結される豪華なものでした.
東京タワーとは良い対比となります.
牽引機
1960年現在,山陽本線は上郡〜幡生((現)宇部〜厚狭除く)が未電化,鹿児島本線に至っては全線未電化でした.牽引機もバリエーション豊かなものになります.
なお,形態が大きく異なる車両で引かせていること,ヘッドマークがないことをご容赦ください.
東海道本線では同時期新造のEF60 500が使われていましたが,EF58も使われていたこともあります.
この時代の山陽本線特急といえばC62でしょう.
関門トンネルの主はEF10でした.
元祖「銀ガマ」ことEF10 24も使われていたかもしれません.
この区間はカニのパンタグラフは下がっている必要があります.
九州ではC59・C60が使われていたはずです.
なかなか魅力的ですが,近年は再販されていません.リニューアルが待たれます.
このカニ22,アイデアは良かったのですが,ディーゼル発電機との併載で重量が嵩み,長くは使えませんでした.後年,パンタグラフを外して,様々に活用されます.
架線電力でサービス電源を賄う客車は,約30年後再登場しますが,これができているということは,電源には困らない訳であります.