(移民時代を再現)
6/22に,周防大島町にある「ハワイ移民資料館」にジオラマを設置・公開されることが決定しましたが,この度,筆者がこのジオラマの制作にあたり,技術面・使用物品選定などの監修にあたりましたので,報告いたします.
ここに,そのジオラマを紹介します.ハワイに移民がやってきた時代にサトウキビを運ぶために用いられた「シュガートレイン」を再現しています.
なお,実はすでにジオラマは運び込まれていますが,本来「ハワイ移民資料館」では撮影はできません.ブログ記事掲載共々特別許可を頂いた上での紹介となります.
ジオラマに込められた物語
大型船でハワイにやってきた移民たちは,まずは検疫を受けます.船は遠近感を出すために大きめに製作されました.検疫所はトミーテック製品の「漁港」を使っています.
砂浜と住宅,いかにもハワイらしいといえます.
元々からあった古民家もあります.
トンネルにはハワイの守護神「Tiki」が設置されました.本物のハワイのキーホルダーを使ったと伺っています.
さとうきび畑,引き込み線がある製糖工場,そして,日本らしい祭りの光景があります.
車両はKATOのポケットライン「チビロコ」と,日本型のトラ45000を使いました.ウェザリングが行われています.レール・電源はTOMIXのものを使用し,最小半径はC243としています.山がちなハワイの地形を再現するため勾配がついており,モーターは2両にしました.シュガートレインとしては,住民・作業者用に数両の客車が連結されているのも不自然ではありません.それにしても,ポケットラインの新動力は素晴らしいです.
なお,パワーユニットのダイヤルには,出力を最大60%程度に制限するようにストッパーが付けられています.
いかにもな風景を走ります.
他にもギミックが多数あります.
周防大島にお越しの際はぜひお立ち寄りください.
月曜日はお休みです.
メイキング
製作途上の様子も少し紹介します.
1800*900のボードを設置したばかりの頃です.平坦線にすることを提案したのですが,山がちなハワイの地形を再現するために勾配線となりました.実験の結果,ある程度の急勾配(実車でいう「碓氷峠」なみ)を付けられることと,モーター車を2両にすることが決定しました.
地形が出来上がりました.山には船舶用のフェンダーが使用されました.
レールを敷いていきます.
その後,山の着色が進み,橋を設置しました.
製作期間は4ヶ月程度でした.
関連の皆さま,誠にありがとうございました.