KATOを救う製品を考える【上:再生産品編】 | 金屋代かずおのお部屋

金屋代かずおのお部屋

周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

(フル編成新幹線です)

 

KATOから,2020/4/3に以下のような内容の発表がありました(こちらより抜粋引用,リンク切れにご注意ください).

一部製品の部品製造に使用する原材料が入手困難となっております。弊社工場の生産はフル稼働出来ておりますが、該当部品を使用する製品の出荷遅延および生産計画全体の大幅な見直しが避けられない見通しとなりました。

一方,執筆時現在,最有力競合他社であるトミーテックは次々と魅力的な新製品を発表できています.
昨今の事情による来客数減少,売り上げの減少を踏まえると,「KATOは条件にあった製品の生産を続け,それらの製品が的確に売れ続けないと,最悪の場合は大手メーカーの一角が消滅してしまう」可能性が現実的にありうる,まさしく業界最大の危機といっても過言ではありません.
 
そこで,筆者は現在KATOが生産できる製品を検討し,どのような製品があればKATOを救えるか,一ユーザーなりに考えることにしました.あくまで一ユーザーの私見であることを踏まえて,「KATOはこれまでこのような製品を作ってきた」ということが書かれてあると考えていただければと思います.
 
性質上書く量が多くなったため,【上:再生産品編】【中:塗り替え・販売形態変更品編】【下:新規金型使用品編】に分けて紹介します.また,ブログの編集方針上文章だらけになっていることと,事実と異なる記述がある場合があります.ご容赦ください.判明した場合は適宜修正します.

前提条件

まずはどのような製品であれば制約なく生産できるのかを考えます.手がかりは,KATOが生産を繰り下げした製品と,先日発表した製品にあります.すると,
  • フライホイール付き動力を使用していない電車・気動車
  • チップLEDを使用していない車両
  • パーツが出荷時取り付け済みでない車両[1]

が候補として上がります.

また,製品の印刷など,原料調達以外の仕様は現在の水準で行えるとします.

さらに,KATOのフルリニューアル品が存在または製造可能な形式(例:153系,457系,185系),実車がフルリニューアルされている製品と併結する形式や(例:221系,223系1000番台),TOMIXブランドの製品が定番になっている形式(例:205系)も取り上げないこととします.

 

[1]:理由は「中」で考察します.

 

では,具体的に考えてみます.順番はあまり意味がありません.

品番のない製品はリニューアルが必要と思われる製品です.

100系「グランドひかり」

かなり人気の高い編成です.前回再生産は2014年,ちょうど「東海道新幹線開業50周年」を記念して,「KATO製品の0系のフルリニューアル品」を期待すると,既存の0系とこれが再生産され,肩をすかされた(そして他社製品を慌てて購入した)ことはよく覚えています.

セット構成が「6両+6両+2両+2両」になっており,ブック型ケース2冊には16両全ては入りません.ここはセット構成を「4両+4両+8両」に変更していただきたいところです.

それだけではなく,基本セットを「1号車+14号車+11号車+16号車」で構成して,実際に運行された新幹線の営業列車で最短フル編成となる「P編成」に見立てて遊ぶこともできると思います.それこそ,11号車の屋根を正規化,16号車にパンタグラフを設置,表記も変更して,KATO京都駅店などで「P編成」として販売することもできなくはないのではと思います.

10-381 681系2000番台「スノーラビット」

現在カタログから落ちている製品です.せっかく「683系8000番台」「681系0番台」が近年再生産されているので,需要は高まっていると思います.北越急行との許諾で問題がある場合は「しらさぎ」でも良いと思います.

7009  DF50・7009-1 DF50 四国型

「茶色」は「マヌ34」の生産のたびに用意されています(なぜそのまま再生産したのでしょうか)が,朱色は近年再生産されていません.この製品は多数の手すりがユーザー取り付け,ナンバーはメタルインレタで,組み立てが難しいものです.また,「四国型」は,前提条件を満たす製品で唯一「JR四国許諾済」の製品であり,わずかながらJR四国の売り上げに貢献できます.

KATO京都駅店限定品などでこれらの保存車を用意しても良いかもしれません.

(被牽引車は「中」で考察します)

九州特急車

現行仕様も候補ですが,以下の製品も再生産して,各種ブルートレインの再生産[2]や「フルリニューアル仕様のJR九州415系」への布石を打っておきたいところです.

[2]:模型製品化の経緯の関係で,KATOでは「オハ14-300」は作れないと思います.

※「フルリニューアル仕様のJR九州415系」は,まずは100番台が製品化されました.

10-371〜10-373 201系

近年再生産はされていませんが,総武線色や京阪神緩行線の201系も過去には販売されていました.

京急800型

2019年に引退しました.もしメーカーの準備が整っていれば再生産は行っていたのでしょうか?

 

たまたま譲り受けて入手しており,手元にある1984年のカタログを見てみると,KATOは昔から様々な工夫してきたのがわかります.このような企業を社会情勢に飲み込ませることには気を引けてしまいますので,このようにして考えています.