昨日は池袋新文芸坐で映画を2本見てきました。
 

 

今村昌平監督作品の2本立て。

 
 
1本目は「うなぎ」。

妻の浮気を許せず殺害した男を演じる役所広司。
映画「素晴らしき世界」でも刑務所帰りの男を演じた役所さん。
刑務所時代のクセで、歩き方が北朝鮮の行進スタイル。両手をまっすぐ伸ばし、時計の振り子のように正確な動き。

それが印象的だったんだけど、この映画の中でも規則正しい歩行グセが抜けてなかった。歴史は繰り返す。
 
元々原作の小説にある動きらしい。
原作→映画→映画、と受け継がれる伝統芸。それが北朝鮮歩きです。
 
それに比べて自由な市原悦子。心を病んだ母親役で、なぜかフラメンコを乱舞。

「狂喜乱舞」っていう四字熟語を具現化したようなダンス。この映画で一番のインパクトでした。
 
そしてラスト近く、役所広司が働く理髪店で大人数が入り乱れての乱闘シーン。
そこに駆けつけ参加する倍賞千恵子がカッコ良かったー!

ジャケットを脱ぎ捨てバトルロイヤルに殴り込み。さすがアントニオ猪木の元奥さん。ガウンを脱ぎ捨てリングに飛び込む猪木の姿に瓜二つ。
 
「ミツコ!ボンバイエ!ミツコ!ボンバイエ!」勝手に脳内BGMが流れまくりでした。
 
 
そしてもう一本「ええじゃないか」。
 
幕末に実際起きた「ええじゃないか騒動」を描いた映画。
最後のリアルええじゃないかの踊りも、「うなぎ」での「市原悦子フラメンコ」には敵わない。幕末のエネルギー、時代の空気、全てを重ね合わせても、市原悦子一人の狂気が一人勝ち。
 
そして今村昌平監督といえばこの映画。
 
 
カンヌ映画祭でパルムドール賞を獲った「楢山節考」。ここに出演している注目の新人女優、高田順子。
 
 
 
 
この新人女優、高田順子こそが
 
 
後の「すず風にゃん子金魚」のゴリラじゃない方、にゃん子師匠である。
 
「楢山節考」も映画館のスクリーンで見たかったなー。


そんなパルムドール女優を生で見られる浅草東洋館。ご来場お待ちしてまーす!