どうも!寅さんソムリエ、
金谷ヒデユキです。
 
昨日の「喜劇・男は愛嬌」に続き、今日見たのはこれ。「遥かなる山の呼び声」。
 
寅さんシリーズの山田洋次監督による1980年の作品です。
寅さんで言うと第26作「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」の後に撮った作品。
 
さくら役の倍賞千恵子と、息子の満男役の吉岡秀隆が親子役で共演。ややこしい。
 

 

しかもこの作品の時はまだ満男役は中村はやと。

この映画がきっかけで、次の第27作「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」から満男役が吉岡秀隆に交代。

ホントにつらいのは元祖満男役の中村はやと。子役もつらいよ。
 
そして満男役と同時にドラマ「北の国から」の純役にも抜擢。

国民的ドラマと国民的映画に出演し、田中邦衛の息子役と、渥美清の甥っ子役を同時に務める、まさに「国民の息子」「ニッポンの長男」だ。
 
この映画に出てくるハナ肇。下品な役をやらせたら右に出るのものがいないハナ肇。Mr.デリカシーなし男。
そして普通のおばさんをやらせたら左にでるものがいない杉山とく子。ナチュラル・ボーン・オバサン。
 
そして何といっても欠かせないのが、主演の高倉健。圧倒的な存在感。もう存在感しかないと言ってもいい。
 
無表情だし、セリフもボソボソ喋るし、何を考えてるのか分からない。
それが逆に見てる方の想像力を引き立てる。勝手に想いを推し量る。

炎上覚悟で言えば、高倉健は棒だ。でもカッコイイ棒。たくましく、まっすぐで、折れない棒。絶対に曲がることのない棒の周りを、共演者たちがぐるぐる振り回されていく。
 
高倉健こそが「うまい棒」である。