響。
元欅坂46の平手友梨奈さん主演の映画。
15歳の天才小説家が主人公。
平手さん初めての映画出演なのに堂々たる存在感。
台本上のセリフとして主人公が他の作家に「あなたの小説好き」とか「あなたの小説つまらない」って言う場面があるんだけど、あたかも周りの共演者たちに「あなたの演技つまらない」「それがあなたの演技なの?」って言ってるようなリアルさ。
共演者が翻弄されてる。
始めて演技するのに何でこんなに上手いんだろう?って考えてみたら正解みたいなものにたどり着いた。
平手友梨奈さんって人は女優として欅坂46のセンターを演じてたのかも知れない。
ずーっと欅坂46っていう存在に違和感というか矛盾を感じてて。
大人への反抗を歌ってるのに、その歌作ってるのは大人。
「大人の言いなりになるな!」っていう大人が書いた歌詞を歌わされる矛盾。
これミュージシャンの感覚じゃたぶん歌えないよ。
書かれた歌詞を台本として、どうやってそこに気持ちを持って行くか。
自分自身は嫌だと思ってなくても、「僕は嫌だ!」っていうリアルな気持ちを作り上げて歌う。
だから「僕は嫌だ!」って言う事に疲れちゃってグループを脱退したのかも知れない。
もう「僕は嫌だ!」って言わされるのは嫌だ!反抗させられる事への反抗。
僕は嫌だ!は嫌だ!
バカボンのパパ風に言うと
賛成の反対な〜のだ!
話を映画に戻すと、主人公のセリフが全部自分に投げかけられてるよう。
「あなたはかつて天才だった。でも今のあなたはたまにテレビに出るおじさん」
「人が面白いと思った小説に作者の分際で何ケチつけてんの?」
「世の中がどうとか誰が言ってたとかじゃなく、あなたの意見を聞きたいの」
グサグサ刺さるよー。
世間の評価がどうなってるか知らないけど、この映画名作です!僕は好きだ!