さて2001年9月11日の朝。

私は当時国際空港の中にある店の支店長をしていて朝5時の開店準備をしていました。

店から見えるモニターの前に人だかりがしています。
ニューヨークのツインタワーに旅客機が衝突している映像でした。こんな事が起きるなんて‼️

夫が働いていた会社は半分がアメリカ資本だったのでまだ寝ているだろう夫にメールでこの大事件を知らせました。メールを打つ指がブルブルと震えました。

案の定、夫の会社ではしばらくしてリストラが始まり支社長や副社長クラスの人達が世界中の支社で辞めさせられ夫は中間管理職だったので、仕事量が3倍くらいに増えました。

夫は人一倍体力のある人ですが、だんだん痩せていって私はとても心配でした。辞めてくれるように毎日頼みました。この激務がこれ以上続けば大変な事になると思いました。

夫は夫でこれからは都会に住むのは危険が伴う。多分食糧難の時代も来る、何とか家族を田舎へ移したいと考えるようになっていました。

それまではこれから先、転勤の度にポジションが上がり条件も良くなって行くと信じていて、そんな将来を楽しみに会社員として働いて行く事に何の疑問も持っていなかった私達。

あの9/11の衝撃が私達の価値観を根本から変えてしまいました。

まずは有限会社を立ち上げて地方でいい物件があればすぐに動ける準備をして、ビジネス探しが始まりました。

2002年が明けてすぐ、今のこのビジネスを見つけて親子3人で下見に来て、他も数件見ましたが、夫の気持はもう固まっていました。

夫はこの仕事で最低10年自分の力を試したいと私と息子に言いました。

それからお互いの会社に退職願いを出して、後にポジションを継ぐ人に数ヶ月かけて引き継ぎをして。

知り合いの多くは、そんな誰も知らない所へ行って経験ゼロのビジネスを始めるなんて無謀もいいところだ、絶対失敗する、と表でも裏でも言っていましたが、私達にとっては他人の会社に雇われて、都会に住んでいる方が怖い事に思えていました。

次はその後の苦労話に続きます。

話が重くなったので庭の可愛い薔薇の写真など。